飯守泰次郎&仙台フィル!ドヴォルザークの自筆譜に基づく“新世界より"
仙台フィルのプロジェクト「家路」第1弾は、
常任指揮者飯守泰次郎の真摯なタクトのもと、
自筆楽譜を採用した共感溢れる「新世界」!
1973年の創設以来、仙台・東北という地域に密着した活動を通し、「真のローカリティ」を常に世界へ発信する仙台フィル。2011年3月の東日本大震災の影響で、フル編成での活動は数ヶ月にわたり休止したものの、地震発生より2週間後には楽団員の半数で無償コンサートを再開。音楽を届けながら絆をつなぐ活動は、多くの被災者の心を慰めました。復興が進みつつある現在、<ひとりでも多くの人々の心を音楽の力でつなげたい>という思いを実現するため、仙台フィルはプロジェクト「家路」を開始します。常任指揮者飯守泰次郎の真摯なタクトのもと、自筆楽譜を採用した共感溢れる「新世界」。仙台フィルは、プロジェクトとともに次のステップへ進みます。
(Fontec)
新たな「新世界」の発見
飯守泰次郎
このCDに収録された「新世界」の演奏に際し、私は改めて自筆譜に立ち戻って細部まで慎重に検討しました。その結果、今まで一般的に演奏され、聴かれてきた演奏譜に、多くのミスや見落とし等の問題があることがわかりました。
「新世界」の初版がヨーロッパで出版された当時、ドヴォルジャーク本人はアメリカ在住だったことに加え、作曲家自身によると思われる誤りも少なくなかったため、初版の段階から他者によって多数の「修正」が施されました。その後も多くの校訂者が出現し、さまざまな箇所の音程やリズムについて、極端にいえばありがた迷惑とも言える「修正」が施されたまま演奏されてきたのです。
今回、自筆譜に照らして妥当と判断した箇所を訂正して演奏した結果、私自身もいわば“新たな「新世界」"を発見でき、非常に新鮮な気持ちになりました。皆様も是非、従来との違いを聴き比べていただき、私と仙台フィルの新たな発見を共にお楽しみいただければ嬉しく思います。
【曲目】
ドヴォルザーク交響曲第9番ホ短調作品95 「新世界より」
【演奏】
仙台フィルハーモニー管弦楽団
飯守泰次郎指揮
【録音】
2018年11月23・24日日立システムズホール仙台ライヴ録音
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年03月07日 12:00