ルーマニアの名女流マルコヴィチ~グラズノフ&ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲が初CD化!
母国でのスタジオ録音 初CD化!
グラズノフ&ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲!
WEITBLICKから、スヴェトラーノフと共演したブルッフ、ブラームスがヒットとなっている、美しきマルコヴィチのスタジオ録音が初CD化。まるでアイドルのように可愛らしいジャケット写真も特筆ものです。演奏内容は、シリアスなフォルムでかつ濃厚な表情で迫る名演。特にグラズノフは彼女にとって名刺代わりとも言える得意曲です。1971年のロンドン・デビューもこの曲。さらにマルコヴィチを高く評価したストコフスキーが自らの最後のコンサート(ロンドン交響楽団、1972年6月15日)でもソリストとして招かれて演奏したのもこの曲です。心に染み入る名曲で聴けば聴くほど、グラズノフの確かな筆致とメロディの素晴らしさに打たれることでしょう。ブルッフもピチピチとした躍動感に満ち、構えの大きい立派な演奏。この曲も熱いドイツ・ロマンの曲なのです。
録音会場は、ブカレスト中心部に今も存在する自由新聞社の大理石ホールで、クリュイタンスのフランクの演奏会もここで行われました。内装の美しさは神秘的で現実のものとは思えない程。丁度、オーストリア聖フロリアンの大理石の間を想像していただければ結構です。
※オンマイク気味の明瞭な音質ですが、一部マスターに起因する微かなノイズが御座いますことをご了承ください。
(東武ランドシステム)
【曲目】
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
【演奏】
シルヴィア・マルコヴィチ(ヴァイオリン)
ミルツェア・クリテスク(指揮)
ジョルジュ・エネスコ・フィル
【録音】
1973年9月自由新聞社大理石ホール
Sound engineer: Ben Bernfeld
【参考画像】ルーマニア初出盤のジャケット・デザイン
シルヴィア・マルコヴィチ
1952年1月30日、ルーマニア、バカウのユダヤ系の家庭に生まれたヴァイオリニスト。8歳より生地の音楽学校でハリー・コフラーに学び、1962年と1964年にルーマニアの学生芸術祭で1位となりました。その後、ブカレストのチプリアン・ボルンベスク音楽院で、エネスコ、オイストラフの流れを汲む名教師ステファン・ゲオルギュに師事。 16歳のとき、ブルーノ・マデルナ指揮ハーグ・レジデンティ管弦楽団のコンサートに出演し、本格的にデビュー。1969年にはパリのロン=ティボー国際コンクールで1位無しの2位大賞を獲得しました。1970年にはブカレストで開催されたエネスコ国際コンクールで優勝。1971年、ロンドン交響楽団とロンドンでデビュー。グラズノフのヴァイオリン協奏曲を弾いて大成功を収めました。1975年に初来日が予定されましたが、ルーマニアからイスラエルへの国籍変更問題のため出国許可が出ず、1976年にイスラエルに移った後、1980年に初来日しました。1980年代初頭に彼女は西ドイツに定住し、そこでザールブリュッケン音楽大学の教授となり、スイスのシオンにあるティボール・ヴァルガ高等音楽院(現在はローザンヌ高等音楽院シオン校)でも教えました。近年はオーストリアのオーストリア国立グラーツ音楽大学で教授を務めています。これまでにロンドン響、フィルハーモニア管、ロイヤル・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、フランス国立管、ローマ聖チェチーリア音楽院管、ニューヨーク・フィル、シカゴ響、シンシナティ響、アトランタ響、ワシントン・ナショナル響、フィラデルフィア管などに出演。 メータ、アバド、コミッショーナ、ドミンゴ、ムーティ、マデルナ、ロストロポーヴィチ、スヴェトラーノフ、ストコフスキーなどの指揮者と共演しています。
(タワーレコード)
【参考画像】1975年の初来日を見込んで国内発売された当録音
ビクターVX204 (1975.9.5)
※ 実際には出国許可が出ず、来日は幻となりました。
【参考画像】1980年の初来日時に国内発売された当録音
ビクターVIC2262 (1980.2.21)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年03月15日 15:00