5曲が世界初録音!!イザイとプリムローズによるヴィオラ、ヴァイオリン曲集!!
イザイとプリムローズがこんなお宝を残していたとは~!
ヴィオラの魅力満喫!!
ヴァイオリンの神イザイとヴィオラの神プリムローズ作品をまとめた体裁をとりながら仰天の内容のディスク。全14曲中5曲が全くの世界初録音。その他もほぼ聴いたことのないものやヴァイオリン曲のヴィオラ編曲など宝箱のようなラインナップとなっています。
まず驚きなのがイザイ編曲によるショパンの2つのワルツ。イザイ編曲のショパンといえばこれまで「バラード第1番」と「ワルツ ホ短調」は知られていましたが、イ短調とヘ短調の抒情的な2篇もあったのは驚き。ヴィエニャフスキの曲かとみまごう効果に満ちています。
さらに興味深いのはイザイの手による無伴奏ヴィオラ曲2篇。イザイはヴィオラもしばしば弾いたとされますが、ヴィオラの音色美を生かした「序奏」、超絶的なヴィルトゥオジティを示す「ディヴェルティメント第3番」ともに無伴奏でじっくり聞かせます。
ウィリアム・プリムローズはイギリス出身のヴィオラの名手ですが、彼は最初ヴァイオリンを専攻し、ブリュッセルで46歳年長のイザイに師事しました。しかし適性を見抜いたイザイの薦めでヴィオラに転向し、世紀の大演奏家となりました。
なんとプリムローズがプーランクとアーサー・ベンジャミンをヴィオラとピアノ用に編曲していました。それもポピュラーな「ジャマイカ・ルンバ」。これもヴィオラの特性を生かした名編曲。
ヴァイオリンのデヤン・ボグダノヴィチはセルビアのベオグラード出身で、ヴィクトル・トレチャコフに師事。ヴィオラのピエール=アンリ・ズエレブ13歳でアヴィニヨン音楽院、16歳でパリ音楽院のともにヴィオラ科のプルミエ・プリを受賞した名手。プリムローズ最後の弟子のひとりともなりました。室内楽にも力をいれ、恩師の名を冠した「プリムローズ・アンサンブル」を近年結成しています。
(キングインターナショナル)
【曲目】
(1)イザイ:序奏~無伴奏ヴィオラのための*
(2)イザイ:ディヴェルティメント第3番~無伴奏ヴィオラのための*
(3)ショパン(イザイ編):ワルツ ヘ短調Op.70の2*
(4)ショパン(イザイ編):華麗なワルツ イ短調Op.34の2*
(5)イザイ:2つのサロン・マズルカOp.10
(6)イザイ(ズエレブ編):子守歌
(7)イザイ(ズエレブ編):子供の夢Op.14
(8)プーランク(プリムリーズ編):パストラーレ(ジャンヌの扇より)
(9)ベンジャミン(プリムローズ編):ジャマイカ・ルンバ
(10)ベンジャミン(プリムローズ編):サン・ドミンゴより
(11)ヴュータン:奇想曲Op.55~無伴奏ヴィオラのための
(12)ダンディ:歌Op.19
(13)イザイ:サン=サーンスの「ワルツ形式による練習曲」によるカプリス
*世界初録音
【演奏】
デヤン・ボグダノヴィチ(ヴァイオリン)
ガブリエレ・ヴィアネッロ(ピアノ)(3)(4)(5)(13)
ピエール=アンリ・ズエレブ(ヴィオラ)(1)(2)(6)-(12)
ゲルハルト・ロイフナー(ピアノ)(6)-(10)(11)
【録音】
2017年2月4-6日、4月3-5日
ポエ=ラヴァル
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年10月26日 00:00