ベルギーの名手ヨッシフ・イヴァノフ/チャイコフスキー&ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲
ベルギーの「印象的な権威と存在感を持ったヴァイオリニスト」と評されるヨシフ・イヴァノフによる、作品に込められていた音楽性を正面から弾いた名ヴァイオリン協奏曲
1986年ベルギー生まれのヨシフ・イヴァノフは、5歳の頃からフランダース・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターだった父親にヴァイオリンの手解きを受け、ヴァイオリンを始めて6か月で父親の務めるオーケストラと共演して初舞台。8歳からリューベックでザハール・ブロンに師事。さらに、ブリュッセルでイーゴリ・オイストラフ、ヴァレリー・オイストラフ、オーギュスタン・デュメイの各氏から薫陶を受けました。2000年のイェフディ・メニューイン国際ヴァイオリン・コンクールのジュニア部門で4位入賞。2003年モントリオール国際コンクールで1位、2005年エリザベート王妃コンクール2位と、オーディエンス賞を若くして受賞。「印象的な権威と存在感を持ったヴァイオリニスト」(ストラッド)として称賛されています。2008年からブリュッセル音楽院で教鞭を執っています。
このアルバムを録音するにあたってヨシフ・イヴァノフは、「チャイコフスキーとストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲をアルバムで、ペアリングするのは少し奇妙な選択のようですが、私にはそれは明白な選択でした。このロシアの協奏曲は両方ともニ長調で作曲されており、おそらくベートーヴェンの協奏曲という卓越したヴァイオリン協奏曲に触発されています。それらは、楽器的にも構成的にも、レパートリー内のステートメントであり、古いものと新しいものの間の明確な移行であり、この間ずっと清々しいくらい素晴らしさを保った作品です」と、語っています。
チャイコフスキーでは重厚かつ軽快さ両方を特徴的に表現させるソリストの感性を練りこみ、ストラヴィンスキーでは理知的な官能を体感する感動的な祈りに満ちており、ヴァイオリンの特徴を引き出した2つの名曲を作品に込められていた音楽性を、正面から弾いているのが感じられる演奏です。
ワーナーミュージック・ジャパン
【曲目】
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 W.61-64
【演奏】
ヨシフ・イヴァノフ(ヴァイオリン)
ダミアン・イオリオ(指揮:チャイコフスキー)
アレクセイ・オグリンチュク(指揮:ストラヴィンスキー)
ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
2021年9月
ブリュッセル、Flagey Studio 4
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年12月29日 00:00