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孤高の天才 プリンス|彼が唯一心を寄せたジャーナリストが語る、真実の物語『プリンス FOREVER IN MY LIFE』6月30日発売

プリンス FOREVER IN MY LIFE

誰もが彼を天才と呼んだ。孤高の天才、プリンス――
そんな彼が唯一心を寄せたジャーナリストが語る、真実の物語。

音楽史における唯一無二の男、プリンス―。彼についての書籍は多く刊行されているが、ここまで繊細で多才なアーティストの側面を愛情深く、丁寧な作業で捉えた書籍はない。というのも、プリンス自身がインタビューにおいて真実を語ってきたとは言い難く、彼に関する情報は、断片的でまことしやかなものがあまりにも多いからだ。彼ほど一貫性をもって語ることが難しいアーティストはいないだろう。むしろ混乱こそがプリンスと言える。本書ではそんなプリンスの本質に迫るべく、著者のニール・カーレン独自の記録以外にプリンスの両親、バンドメーンバーを始めとする関係者の証言、既出の情報を丁寧にまとめ上げ解釈を試みた一級品の伝記と言える。


 

元ローリングストーン誌・ジャーナリスト、ニール・カーレン氏とは

著者のニール・カーレンは、プリンスと同じミネアポリス出身。公式のインタビューがほとんど取れなかった80 年代に唯一プリンスが詳細なインタビューを許可し、さらにロックオペラ「3 Chains o'Gold」を共作したジャーナリストである。彼は、プリンスのスタジオ兼住居のペイズリーパーク敷地内に埋めたとされるプリンスの声明書を書いたことも本書によって明らかにしている。ニールは1990 年代以降、プリンスに関する一切の記事執筆を辞めていたが、プリンスが亡くなる2 週間前にも電話で話すなどその親交は30 年以上続いた。プリンスが亡くなり様々な書籍が刊行される中、あえて再び筆を執ったのは、初めてプリンスにインタビューを行った後に彼から貰ったメッセージカードに記された「本当のことを書いてくれてありがとう!神の恵みがありますように」が忘れられなかったからだという。

 

なぜ今プリンスなのか?

プリンスが亡くなる前年の2015 年のシングルカット曲『ボルティモア』。これは米メリーランド州ボルティモアで警察に拘束された黒人青年が死亡した事件に警鐘を鳴らすものだった。その後プリンスがなくなってから4 年後の2020年にミネアポリスのペイズリーパーク近くで黒人男性ジョージ・フロイド氏が警察の拘束中に死亡する事件が起こった。

2021 年に発売された『ウェルカム・2・アメリカ』。このアルバムは2010 年に製作され永くお蔵入りになっていたものだ。タイトル曲をはじめアメリカの分断に警鐘を鳴らすテーマのアルバムだ。かつてプリンスの表現は時代の10年先を行っていると言われたが、くしくも2010 年に製作されたアルバムが、今の世界情勢に合わせる形で満を持してリリースされることになった。プリンスについてはデビュー以降様々な語られ方をしてきた。皮肉にも亡くなって以降の分断された世界で、今ほどプリンスが必要とされている時代はない。今こそ彼の生い立ち、メッセージに耳を傾けてほしい。

 

【目次】
0 . 前奏曲
1 . 記憶喪失者の回想録
2 . 最後の電話
3 . 死者の力
4 . 『キル・ゼム・アンド・リーブ』(新装版)
5 . 親愛なる父さん(その一):悪い息子
6 . 親愛なる父さん(その二):良い息子
7 . バットマンとブルース・ウェイン
8 . バスケットボール選手と成功者
9 . セントラル高校
10 . 十代の映像作家
11 . 『パープル・レイン』:暗闇で踊る
12 . 孤独な世界
13 . 壊れる 第一幕
14 . 壊れる 第二幕
15 . 壊れる 第三幕:「過去に有名だった人」誕生─ 一九九八年
16 . 新千年紀:エホバの証人とボブ・ディランのラビ
17 . 僕のギターは優しく泣いている
18 . ソニー・リストンの墓
19 . 笑い、嘘、そして人から学ぶということ
20 . ミネソタ・ナイスと裏の顔
21 . 楽章終結部
後記:プリンス文学
謝辞 / プリンス年表

掲載: 2022年05月26日 22:11