ペーデシェン、アンサンブル・アレグリア&ノルウェー・ソリスト合唱団~ベント・サーアンセン:マタイ受難曲(SACDハイブリッド)
現代デンマークを代表する作曲家ベント・サーアンセンによるマタイ受難曲!
デンマークのベント・サーアンセン(1958-)は、北欧の音楽シーンでもっとも作品が演奏され、もっとも賞賛を集めている作曲家のひとりです。三重協奏曲《都市の島(L’isolda della Chittà)》で2018年のグローマイアー音楽賞を受賞しました。イプ・ヌアホルムとペア・ヌアゴーに学び、早い時期に見つけた自身の「声」に忠実に作曲をつづけています。
《マタイ受難曲》は、2014 年ごろの「なによりも《マタイ受難曲》を作曲したい」という思いが発端となって生まれました。構想を練り、作品の姿が整ってきたころ、受難曲のことを発表。オスロ国際教会音楽祭とデンマーク国立交響楽団の共同委嘱が決まりました。
「霧の中の旅 - 光に入り、光から出る。磔刑に向かう旅、さらにいえば復活に向かう旅。自信を信じること、死というより復活を信じることを感じた」(サーアンセン)。〈霧のヴェールの中に〉から〈霧の中〉まで10 章による音楽として作られ、一部ラテン語の部分をのぞく、基本的に英語によるリブレットは、王立デンマーク音楽アカデミーのヤコブ・ホルツェがサーアンセンの意図を汲み、まとめあげました。『聖書』のほか、エーディト・セーデルグラン、アンナ・アフマートヴァ、エミリ・ディキンソン、セーアン・ウルリク・トムセン、オーレ・サーヴィー、フランク・イェーヤの作品が引用され、第4 章〈嵐の夜〉は、ディキンソンの『嵐の夜、嵐の夜に』の全詩と『イザヤ書』の「恐れるな、わたしはあなたを贖う……」(43 章)がテクストに使われました。「磔刑と復活によるキリストの人類すべてへの愛の表明というだけでなく、つましく美しい愛」(サーアンセン)。サーアンセンの音楽に固有の「光と影のグラデーション」と「静寂」のテクスチュアによる「愛の情熱(love passion)」の作品です。
2022年3月27日、グレーテ・ペーデシェン指揮のノルウェー・ソリスト合唱団とアンサンブル・アレグリアがオスロ大聖堂で初演。アルバムは、J.S.バッハの『モテット』(BIS SA-2251)と同じオスロのリス教会で初演に先立って行われたセッションで録音されました。
(キングインターナショナル)
【曲目】
ベント・サーアンセン(1958-):マタイ受難曲(2019)
I. 霧のヴェールの中に(In veils of mist)
II. ベタニア(Betania)
III. 詩篇(Psalm)
IV. 嵐の夜(Wild Nights)
V. 磔刑(Crucifixus)
VI. 嘆き(Lament)
VII. 暗闇の朝課(Tenebræ)
VIII. マグダレーナ(Magdalena)
IX. ふたたび岸に、ガリラヤよ(The shore again, Galilee)
X. 霧の中へ(Into the Mist)
【演奏】
独唱:
ディテ・マリーエ・ブレイン(ソプラノ)
マーリ・アスクヴィーク(アルト)
オイスタイン・ステンスハイム(テノール)
ハルヴォル・フェステルヴォル・メリン(バス)
ノルウェー・ソリスト合唱団
アンサンブル・アレグリア
グレーテ・ペーデシェン(指揮)
【録音】
2022年3月24-26日、リス教会、オスロ(ノルウェー)
制作:イェンス・ブラウン
録音エンジニアリング:ノーラ・ブランデンブルク
DSD
5.0 Surround sound
マルチチャンネル
BIS ecopak
65'32
カテゴリ : ニューリリース | タグ : 高音質(クラシック) SACDハイブリッド(クラシック)
掲載: 2023年01月31日 00:00