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タール&グロートホイゼンによる新録音!『アヴェック・エスプリ』~グヴィ、メラン・ゲルー、サン=サーンス、イザイ

タール&グロートホイゼン

名ピアノ・デュオが明かすフランス音楽の知られざるエスプリ

19世紀後半から 20世紀初頭のフランスの作曲家によるエレガントでチャーミングな作品が収録されたニューアルバム「アヴェック・エスプリ(Avec Esprit)」は、数々の音楽賞を受賞したピアノ・デュオであるタール&グロートホイゼンの美しい希少性を探求する驚くべき能力を再び示しています。

ルイ・テオドール・グヴィ (1819-1898) によって書かれた2つの作品は、1990 年代初頭にこの作曲家の作品だけで初めてアルバムを制作したこのピアノ・デュオにとって特別な意味合いを持つものです。グヴィはザールブリュッケン近郊のゴフォンテーヌ出身。フランスとドイツの文化の狭間にいた作曲家でそのことが作風にも表れています。その作品数は90を超え、多分野に渡り、音楽様式はメンデルスゾーンとシューマンの中間に位置し、重厚かつ優雅、堅固な構成を持ちながら、独特の甘く豪華なサウンドと身振りが特徴です。魅力的な旋律と効果的な手法で生き生きとした作品を手がけた高い芸術性の例としてこの2曲が選ばれています。

サン=サーンス の「ベートーヴェンの主題による変奏曲 」Op. 35(1874)は、即興的な短い序奏の後、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第18番のメヌエットとトリオのテーマが提示され、バロック様式のフーガを含む 10 の変奏が続きます。サン=サーンスの音楽言語は簡潔で古典主義的ですが、高潔でユーモアも感じられます。

ピアニストで作曲家のテオフィル・イザイ (1865-1918) は、有名なヴァイオリニストだったウジェーヌの弟であり、今日に至るまでほとんど注目されていませんでしたが、非常に幅広いジャンルの作品をしています。彼の才能を紹介するために収録された変奏曲 Op.10は高い芸術性を持ち、フランクを彷彿とさせる豊かなハーモニーが魅力的で印象派的です。
フランスの女性作曲家、マルグリット・メラン・ゲルー (1848-1936) の「トゥールビヨン」(渦、疾風の意)は「まさに発見!」といえる作品です。彼女についてもほとんど知られていませんが、この曲はサン=サーンスに捧げられた生き生きとしたロマンティックなキャラクターを持ち、ゲルーが当時のパリの音楽生活に欠かせない存在であったことを示唆しています。
(ソニーミュージック)

【曲目】
ルイ・テオドール・グヴィ(1819-1898):
2台のピアノのためのソナタ ニ短調 Op.66
リリーバレロ (イギリスの歌による2台ピアノのための変奏曲)

テオ・イザイ(1865-1918):
変奏曲 Op.10

カミーユ・サン=サーンス(1835-1921):
ベートーヴェンの主題による変奏曲 Op.35

マルグリート・メラン・ゲルー(1848-1936):
トゥールビヨン(サン=サーンスに捧ぐ)※世界初録音

【演奏】
タール&グロートホイゼン(ピアノ・デュオ)

【録音】
2022年5月11-13日、ミュンヘン、バイエルン放送第2スタジオ

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年02月10日 15:30