ポシュナー/#bruckner2024プロジェクト~ 第13弾は交響曲第3番(第3稿/ノーヴァク版)
CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年中にブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン)を録音しようという企画 「#bruckner2024」の第13弾。
ブルックナーの第3番には3つの稿があり、第1稿、第2稿、第3稿と進むにつれて小節数は少なくなります。1872年に一旦の完成を見た第1稿から1889年の第3稿までの間には、オーケストラに自作の演奏を拒否されたこともありましたが、第7番ではついに大きな成功をおさめ、第8番(第1稿)の初演も成し遂げていました。そうした体験を経て改訂された第3番の第3稿は、先行の稿に比べて洗練されて無駄がなく、より効果的な音楽となっており、1890年の初演も大成功に終わりました。一方で、荒々しいファンタジーが噴出し渦巻く「ブルックナーらしさ」が減ってしまったとの指摘もあります。ブルックナー研究者のトーマス・レーダーが「何はともあれ、作曲者が他の稿の演奏を禁じてこれを『決定稿』とした事実は重んじられなければならない」と語る第3稿、練達のブルックナー解釈者となったポシュナーの指揮は、各楽想に応じたテンポと表現の描き分けが精緻で明快。この曲の古典的な造形とロマン的な雰囲気を十全に伝えてくれます。
(ナクソス・ジャパン)
[日本語解説付き]
※国内仕様盤には石原勇太郎氏(音楽学/国際ブルックナー協会会員)による日本語の解説が付属します。
【曲目】
アントン・ブルックナー(1824-1896):交響曲第3番 ニ短調(第3稿 ノーヴァク版)
1. I. Mehr langsam, Misterioso
2. II. Adagio bewegt, quasi Andante
3. III. Scherzo. Ziemlich schnell – Trio
4. IV. Finale. Allegro
【演奏】
マルクス・ポシュナー(指揮)
リンツ・ブルックナー管弦楽団
【録音】
2023年2月2-3日、7-8日
リンツ、ムジークテアター・リハーサルホール
総収録時間:47分
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2024年01月23日 00:00