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伊藤沙莉主演で「風のマジム」映画化決定!原作小説の映像化が相次ぐ原田マハって?

風のマジム

NHK連続テレビ小説「虎に翼」が大好評だった伊藤沙莉。視聴者の感動も冷めやらぬうちに、2025年夏公開の映画『風のマジム』でも主演を務めることが発表されている。『風のマジム』は2010年12月に単行本が刊行された、人気作家・原田マハの同名小説が原作。原田作品はこれまでにも多くのタイトルが映画化されており、改めて原田の小説にスポットライトが当たったかたちだ。


●実話ベースでモデルが存在する「風のマジム」

まずは映画化で話題を呼んだ原田作品をいくつか振り返ってみよう。初めて映画化された原田作品は、2005年に「日本ラブストーリー大賞」を受賞したデビュー作「カフーを待ちわびて」。玉山鉄二・マイコ・勝地涼・高岡早紀・沢村一樹ら豪華キャストを起用し、2009年2月に公開を迎えている。

近年では、山田洋次監督の『キネマの神様』(2021年8月公開)も話題を呼んだ原田作品のひとつ。菅田将暉や沢田研二といったキャストで描かれた人間ドラマに、涙を流した観客も多いだろう。一方で『キネマの神様』公開の翌月には、田中圭と中谷美紀が夫婦役で共演した『総理の夫』が公開に。突然“ファーストジェントルマン”になった世間知らずのお坊ちゃん・日和の姿がコミカルに描かれており、ジャンルにとらわれない原田の多才ぶりを示すことになった。

伊藤主演で映画化される「風のマジム」は、純沖縄産のラム酒造りに挑む女性・まじむが主人公の物語。じつはまじむには、お酒好きが高じて沖縄産サトウキビでラム酒を作った起業家の金城祐子というモデルがいる。つまり実話を基にしたサクセス・ストーリーなのだが、同時に“沖縄特有”ともいえる、人々の温もりを感じさせる描写も多い。

たとえば南大東島に降り立ったまじむが遠方の目的地に徒歩で向かっていた際、偶然知り合ったサトウキビ農家の男性・仲里が運転する軽トラックに乗せてもらえることに。“まじむ”という沖縄言葉そのままの名前を知った仲里は、「うん(やさ)、いい名前だぁね」と返す。些細なやり取りながら、沖縄のゆったり流れる時間を感じられるようだ。

映画化発表に合わせて、伊藤も「何故だか懐かしさを感じるようなあたたかいお話だと思いました。出会いや発見や人の思いを通してじんわりと成長していく。優しいサクセスストーリーです」とコメント。「風のマジム」の情景がどのように映像で表現されるのか、いまから楽しみで仕方ない。

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掲載: 2024年12月03日 12:00