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Naxos~2026年3月第1回&第2回発売新譜情報(8タイトル)

エンリキ・オスワルド

CD(7タイトル)、LP(1タイトル)



■作品詳細

今回はナクソスが進める「ブラジルの音楽」シリーズにエンリキ・オスワルドの交響曲に、ロベルト・フォルクマンのピアノ作品集、ウィリアム・シールドのヴァイオリン二重奏曲集、チマローザの歌劇《ロンドンのイタリア女》全曲、ハイドン:バリトン三重奏曲集第3集など世界初録音を含むCD7タイトルとLP1タイトルがリリースされます。

一部世界初録音
エンリキ・オスワルド(1852-1931):交響曲、シンフォニエッタ、エレジア
ファビオ・メケッティ(指揮)ミナスジェライス・フィルハーモニー管弦楽団

ナクソスが進める「ブラジルの音楽」シリーズは、ブラジル外務省主導の「Brasil em Concerto」計画の一環として、ブラジル音楽史において重要でありながら未録音であった作品を中心に紹介するプロジェクトです。管弦楽、室内楽、声楽作品を対象に、世界初録音を含む体系的な録音と、音楽学的研究に基づく新たな楽譜校訂・出版を同時に進める点に大きな特色があります。
エンリキ・オスワルドはリオデジャネイロに生まれて多文化的な環境で育ち、16歳でイタリアに渡ってフィレンツェを拠点に作曲とピアノを学び、洗練された音楽語法を確立しました。フランスやドイツの音楽文化も吸収し、「最もヨーロッパ的なブラジル人作曲家」と評されています。1903年に帰国後は国立音楽院の院長や教授として教育面でも大きく貢献し、形式美と巧みなオーケストレーションを用いた作品で高い評価を得ます。「エレジア」は、哀感を帯びた歌謡的な旋律がヴェリズモ・オペラの間奏曲を思わせる、演奏時間5分ほどの小品。チェロを始めた息子のために着想されましたが、後に亡くなった友人に捧げられました。「エレジア」と共にフィレンツェ時代の作品である「シンフォニエッタ」は4楽章構成、演奏時間25分余り。楽想・構成ともに晴朗で、レスピーギらの擬古典的作品に通じる趣があります。「交響曲」は演奏時間39分の大作で、明るい楽想と洗練された楽器法による古典的な構成が前面に出ており、イタリア的な印象が強く感じられます。緩徐楽章の爽やかな抒情や、フィナーレでの輝かしい盛り上げも効果的。ブラジル時代の作品ながら民族色は希薄で前衛性も見られない点が、後のブラジル楽壇において忘れられてしまった要因と思われますが、時を経て見ると、レオンカヴァッロやマルトゥッチらと同時代のイタリア楽壇で活躍した人物の書いた交響曲として興味深く、何よりも接しやすく魅力的な作品として大いに楽しめそうです。
(ナクソス・ジャパン)

一部世界初録音
ロベルト・フォルクマン(1815-1883):ピアノ作品集 - 6つの幻想的絵画、ピアノ・ソナタ、おばあさんの歌 他
レヴォン・アヴァギャン(ピアノ)

ロベルト・フォルクマンは、ザクセン州ロンマッチュに生まれ、聖歌隊長であった父のもとで音楽教育を受けた後、ライプツィヒでの研鑽を経て音楽の基礎を築きました。1840年代初頭にハンガリーへ移住するまで作曲家としてほとんど知られていませんでしたが、「ピアノ三重奏曲 作品5」がリスト、ビューロー、ワーグナーらに称賛されたことで一躍注目を集めました。彼の音楽は、急進派と保守派の境界に位置し、シューマンやメンデルスゾーンの影響を受けた幻想的な作品から、ベートーヴェンやシューベルトに連なる古典的均衡を重んじた作品まで、多様な様式を併せ持っています。ここには詩情あふれる「幻想的絵画」や、「ピアノ・ソナタ ハ短調」の緊密な構成、「ハンガリーの歌」に見られるツィンバロム的な効果、素朴な魅力を湛えた「おばあさんの歌」に至るまで、躍動的なリズム感と豊かな表現力が息づく曲が収録されています。
レヴォン・アヴァギャンはアルメニアのピアニスト。2017年マリア・カナルス国際コンクール優勝で注目を集め、エレヴァンおよびグラーツで研鑽を積み、現在は教育と演奏の両面で国際的に活躍。ナクソスには2018年の録音によるソレールのソナタ集(8.574021)があります。
(ナクソス・ジャパン)

ウィリアム・シールド(1748-1829):ヴァイオリン二重奏曲集 Op. 1、Op. 2
ドーリット・アンサンブル

ウィリアム・シールドは、イギリス北部ダラム州出身の作曲家・ヴァイオリニスト。父からヴァイオリンを学んだ後、造船所の徒弟を経てチャールズ・エイヴィソンに師事し、演奏家として頭角を現しました。やがてロンドンに赴き、1773年にはコヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団の首席奏者に就任します。1782年には同歌劇場の専属作曲家となり、代表作《ロジーナ》を初演、ハイドンとも交流を深めました。晩年には室内楽や理論書を発表し、1817年に「国王の音楽師範」に任命されています。
1770年代後半に出版された「ヴァイオリン二重奏曲集」は、彼の出世作であり、作曲家としての評価を決定づけるものとなりました。どちらの曲集も自筆譜は現存しませんが、ロンドンの大英図書館に初版譜が保存されており、いずれも6曲、各2楽章で構成されています。作品1はイタリア的な優美さと両パートの対等な扱いが特徴で、自然描写や民俗的要素も随所に織り込まれています。続く作品2は「学習者のために平易な様式で作曲された」と記されており、より簡潔な書法の中に歌うような旋律や変奏、ロンド、カノンなど多彩な形式を凝縮し、ハーディ・ガーディや北部のバグパイプの旋律を思わせるドローン伴奏も用いられています。演奏はドーリット・アンサンブルの2人の奏者が務めています。
(ナクソス・ジャパン)

ドメニコ・チマローザ(1749-1801):歌劇《ロンドンのイタリア女》(2枚組)
レオ・フセイン(指揮、フォルテピアノ)フランクフルト歌劇場管弦楽団

ロンドンの宿を舞台に、宿屋の女主人ブリランテのもとへ、堅実な実業家シュメルと享楽的なイタリア人ドン・ポリドーロが滞在しています。そこには偽名を名乗るリヴィアも身を寄せ、かつて彼女を捨てた恋人アレスピン卿を密かに捜していました。やがて再会を果たした二人は、誤解と疑念に翻弄されながらも、騒動の末に真実の愛を取り戻します。
作曲者ドメニコ・チマローザは、ロッシーニ以前に最も高い人気を誇ったオペラ作曲家の一人で、ナポリ楽派最後の巨匠と称されます。《ロンドンのイタリア女》は、洗練されたインテルメッツォ(幕間劇)として、鋭い人間観察と機知に富む音楽が魅力であり、当時としては革新的な管弦楽伴奏付きレチタティーヴォや壮大な幕切れには、後のモーツァルト作品を先取りする先見性が示されています。
レオ・フセインは英国で学び、世界各地の主要歌劇場や国際的オーケストラで活躍してきました。2024年にザルツブルク音楽祭でデビューし、現在はジョルジュ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者を務めています。本作では5人の歌手を見事にまとめ、生き生きとしたドラマを生み出し、軽やかな音楽を聴かせます。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
ンケイル・オコイエ(1972-):籠に入れられた鳥たちが歌う時
ケネス・キースラー(指揮)ミシガン大学交響楽団

ニューヨーク・タイムズ紙に「心を掴む」「情熱的」と評された作曲家・作詞家ンケイル・オコイエ。これまでにアメリカン・プライズ(声楽室内楽部門)受賞(2023)をはじめ、多数の賞を獲得、2020年にはデトロイト交響楽団のレジデンス・コンポーザーを務めました。作品は主要オーケストラや多くの演奏家によって委嘱・上演され、彼女独自の音楽語法が高く評価されています。教育者としても各地で教鞭を執り、現在はアメリカン・オペラ・プロジェクトのアーティスティック・チェアなど要職を担っています。この代表作『籠に入れられた鳥たちが歌う時』は、作家・活動家のマヤ・アンジェロウの活動からインスパイアされたアフリカ系アメリカ人女性の持つ変革の力を讃えています。教会音楽(黒人霊歌)を基盤にミニマリズムや即興性を融合し、逆境を希望へと変える力を讃える「音楽の祭典」として、独唱者、合唱団、オーケストラが一体となって奏でる、希望と可能性に満ちた、聴き手を明るい気持ちにする音楽です。
(ナクソス・ジャパン)

ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):バリトン三重奏曲集第3集 - 第26、50、57、72、80、82番
バレンシア・バリトン・プロジェクト

ヨーゼフ・ハイドンは25年以上にわたり、エステルハージ家の宮廷音楽家として仕え、とりわけ音楽愛好家として知られる当主ニコラウス1世の庇護のもとで創作活動を大きく発展させました。侯爵が強い関心を寄せたのが、当時の擦弦楽器バリトンです。バリトンはヴィオール属に属し、通常の演奏弦に加えてネック裏に多数の共鳴弦を備え、豊かな響きと、左手の親指で共鳴弦をはじく独特のピッチカート効果を生み出します。その一方で、調弦と演奏の難しさから19世紀にはほぼ忘れ去られました。ハイドンは主君の要望に応えるためこの楽器を研究し、バリトン、ヴィオラ、チェロによる三重奏曲を中心に前例のない規模の作品群を生み出しました。これらの作品には、バリトンの特性を最大限に活かした親密で多彩な表現が凝縮されており、エステルハージ家とハイドンの緊密な関係が生んだ、特異かつ貴重な音楽遺産といえます。この第3集には、優雅な装飾性、内省、対話、バリトン特有のピッチカートや共鳴弦の効果など、多彩な表情をもつ6曲を収録。バレンシア・バリトン・プロジェクトは、スペイン・バレンシアを拠点とする国際的アンサンブル。マシュー・ベイカー率いる世界でも数少ないバリトン演奏団体として、ハイドン作品の演奏・録音と現代作曲家への委嘱を通じ、この忘れられた楽器の魅力を世界に発信しています。
(ナクソス・ジャパン)

ジェリル・レフィク・カヤ(1991-):ギター作品集 -ギター・ソナタ 第1番、スケッチ集 他
ジェリル・レフィク・カヤ(ギター)

トルコ生まれのコンポーザー・ギタリスト、ジェリル・レフィク・カヤの自作自演集。その作品の多くは、スペインのギター音楽の流れを汲むスタイルで、平明で親しみやすいメロディをもとに書かれています。それがスケッチ集になるとトルコの色合いが混じり、第1次大戦の時の流行歌Yavuz Geliyor Yavuzによる変奏曲では、哀感を帯びた「これぞトルコ!」という旋律(ファジル・サイの名作を思わせる)が9分間にわたって展開されてゆきます。
(ナクソス・ジャパン)

NAXOS IDIL BIRET EDITION
イディル・ビレット 1999年5月14日、シュヴェツィンゲン音楽祭 - ショパン没後150年記念(2枚組LP)
イディル・ビレット(ピアノ)

このアルバムには1999年にシュヴェツィンゲン音楽祭の特別企画として行われたショパン没後150年記念コンサートでの5月14日の演奏を全て収録。既発の8.571432(CD4枚組)に収録されていたものと同一音源です。一連のショパン録音が高く評価されていたビレットは、5月15日の演奏会に招かれていましたが、14日に出演予定だったアナトール・ウゴルスキが当日になって体調不良を訴えてキャンセル。主催者から代役の要請を受けたビレットがブリュッセルから飛行機に飛び乗りシュトゥットガルト空港に着くと、待機していたヘリコプターと車を乗り継いで会場にかけつけ、リハーサルもそこそこに、ウゴルスキが予定していたプログラムを1曲も変えることなく演奏しました。結果は非常に満足のゆく出来栄えで、大御所評論家のヨアヒム・カイザーもビレットへの称賛を惜しまなかったと伝えられます。
(ナクソス・ジャパン)

2026年2月第1回&第2回発売タイトル



カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2026年02月18日 16:00