インタビュー

ポップ・ミュージック・コンソーティアム

 アンチポップ・コンソーティアム(以下APC)の音楽はどこから来たのだろうか。90年代半ばの単調なNYヒップホップに飽き飽きしていたという彼らは、本文でも触れられているように、ヒップホップのみならず、テレヴィジョンをはじめとするアーティフィシャルなNYパンクから、オーセンティックなロック・ミュージック、フリージャズ、果てはノイ!まで、さまざまな音楽への敬意を口にしていたりもする。例えば“Ghost In The Drum Machine”や『Sonic For The Youth』という過去の関連作タイトルからだけでもその嗜好の幅広さはわかるだろう。もちろん、彼らがオウテカやエイフェックス・ツインに寄せているシンパシーも見逃せないところだ。

さて、アイソレーショニストへの参加からヒップホップ・ファンに知られるようになったAPCだが、メンバー個々の活動はもちろん一定の範疇に収まらない。一方で、第4のメンバー=アール・ブレイズはストリクトリーなNYヒップホップ作品に数多く携わってきた人でもある。そんなふうに、ひとくちで語れない音楽たちをさまざまにコンソートしてAPCの音楽は成り立っているのだ。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年04月11日 12:00

更新: 2003年03月07日 19:10

ソース: 『bounce』 230号(2002/3/25)

文/出嶌孝次

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