インタビュー

Soulive

4人組となったソウライヴから届けられた新作『Next』。

アメール・ラリュー、ブラックソートをゲストに迎え、ドス黒いファンクネスが炸裂!!

 オルガン・トリオという伝統的フォーマットに新たな風を巻き起こしたソウライヴに、これまでのアルバムにもゲスト参加していたサム・キニンジャー(アルト・サックス)が正式加入した。新作『Next』ではサムが新メンバーとして全編でフロントに立ってメロディーを吹くことで、従来のギターを中心に据えたソウライヴ・サウンドに大きな変化が訪れている。この第4の男について、リーダーのアラン・エヴァンス(ドラムス)が説明してくれた。

「サムは俺の大好きなサックス・プレイヤーなんだ。本当にファンキーで、ソウルがあって、ジャズもできる。彼は俺にキャノンボール・アダレイやケニー・ギャレットを思い出させてくれる」。

これまではライヴで新曲を十分に演奏した後、スタジオに入っていた彼らだが、今回は4人それぞれがスタジオに曲を持ち寄って制作された。「新たなソロイストを得たことでソウライヴはバンドのヴァイタリティーをさらに広げることになった」とアランは言う。

サムがソウライヴに持ち込んだものとは一体なんだろう?
 
「これまでとは違うアイデア、より大きなサウンドだね。バンドに新たなエネルギーをもたらしてくれた」。

アランが言うように『Next』は<新たなエネルギー>に満ちている。これまで以上にファンク、ヒップホップ、R&B、ジャズが混在して、そのサウンドは<ブラック・ミュージック>と形容するしかない幅広いスタイルに押し拡げられた。

「そうだね、でもブラック・ミュージックと言っても、流行りのポピュラー・ソングよりはアンダーグラウンド方面に近い。パフ・ダディーよりはディアンジェロだ。俺たちはインストゥルメンタルだから彼よりもっとアングラだよ」とアランは言う。また、以前タリブ・クウェリと共演していたソウライヴだが、『Next』にはフィラデルフィアのオーガニック・ヒップホップ・バンド、ルーツのメンバーであるブラックソートがゲスト参加している。

「つい先日もツアーでフィラデルフィアに行ったときにルーツがレコーディングしているスタジオに遊びに行ったよ。ほかのメンバーとも今後なんらかの形で共演ができたらいいね」。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年05月09日 20:00

更新: 2003年03月07日 16:33

ソース: 『bounce』 228号(2001/12/25)

文/松永誠一郎