IDOL in LONDON──イギリス音楽産業を動かす巨大エンジン
ブルー“Too Close”(Innocent)
いまに始まったことじゃないが、英国におけるポップスターの存在は、日本のアイドルとは少々意味合いが違う。夢を与え、チャリティーやボランティア活動を欠かさずおこない、また英国音楽産業の巨大エンジンとして稼働し続けることで、彼らは揺るぎない地位を手にすることができるのだ。 音楽番組「Top Of The Pops」「cd:UK」をはじめ、ワイドショー、子供番組などのTV出演はもちろん、タブロイド紙のゴシップ欄を賑わしつつ、「L&K」などのティーンズ雑誌の表紙では最高の笑顔をふりまく。ティーンエイジャーを筆頭に、キッズを抱えるヤンママ、孫を持つシルバー・エイジなどからの絶大な支持により、スタジアム級のコンサートは即ソールドアウト。 終演後は会場出口に保護者のお迎え車が列をなし、警備員たちともみ合いになる光景もちらほら。また、本家追っかけファンの気合いはスゴイ! 最近は携帯電話を使った連絡網で情報交換、インターネットのファン・サイトでの事前チェックを怠らず、 宿泊ホテル、自宅まで割り出し、寝袋持参で静かに出待ち……。それをメディアが喜んでレポートする状況にも驚かされる。
O・タウン“We Fit Together”(J)
ボーイズ・グループでは、10月に解散したファイヴが、ベスト・アルバムで最後の巻き返しを試みたが、現在絶好調のウエストライフの“Queen On My Heart”が1週間で15万枚のセールスを記録。アルバムはチャートNo.1確実と言われ、早くも世代交代 。続く、ブルーはデビュー作『All Rise』でウエストライフ最強のライバルにまで成長した。米国勢イン・シンク、バックストリート・ボーイズ、O・タウンや、a1の人気も凄まじいが、新顔のリールも注目。
ヒアー・セイ“The Way To Your Love”(Polydor)
また、男女混合グループの活躍もめざましく、オーディション番組「Popstars」から誕生したヒアー・セイをはじめ、ステップス、Sクラブ7、オールスターズなどがチャート上位を占め、ガールズ・グループのアトミック・キトゥン、 ハニーズ、 タイ ムズ・フォーらも根強い人気を誇っている。
最新アイドルのチェックはシングルCDがいちばん!
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2002年05月30日 18:00
更新: 2003年03月03日 21:58
ソース: 『bounce』 227号(2001/11/25)
文/山口 珠美