Coldplay(3)
アルバムに託されたメッセージ
「このアルバムのテーマは2つある。ひとつは、おじいちゃんと親父にいつも言われてた言葉で〈やるなら今〉ってこと。タイトル曲の“A Rush Of Blood To The Head”も、衝動性について歌ってるんだ。どんなことにでも当てはまるけど、今できることは今やらなくちゃ。もうひとつのテーマは女の子。といっても、ちょっとだけ政治的な意味が入ってる。誰かが爆弾を落としたら女の子もみんな消えてしまうんだ、っていう漠然とした不安を託してみた。そんな事態が起こらないに越したことはないけどね」(クリス)。
2年前の夏に感じた、コールドプレイのサウンド特有のひんやりとした感触は変わらないが、『A Rush Of Blood To The Head』のメッセージはより明確でダイレクトになった。
「小さなライヴハウスでプレイしてた頃は、対バンしてるバンドとの競争だと思ってた。今となっては馬鹿げてるけどね。U2、フレーミング・リップス、ホワイト・ストライプス、レディオヘッド、ミューズ、アッシュ……最高のライヴを観せてくれるバンドはたくさんいる。僕らは、作り終えたときに自分たちが最高にハッピーになれるようなアルバムを作りたかった。何かをする時は必ず〈これが最後かもしれない〉と思って精いっぱいやる。それが『A Rush Of Blood To The Head』で伝えたかったことなんだ」(クリス)。
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2002年09月05日 15:00
更新: 2003年02月13日 12:11
ソース: 『bounce』 235号(2002/8/25)
文/岩田 祐未子