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インタビュー

UKシーンの盛り上がりを担う、ニュー・スタンダードを紹介

 ストロークスやブラック・レベル・モーターサイクル・クラブなど、最近のネオ・ガレージ旋風に押され気味のUKロック。トラヴィス、コールドプレイの2大巨頭の出現以降、しばらく大型新人が現れなかったのも事実。しかし、この空白の時期を経て、いま少しずつシーンに変化が起こっている。繊細で内省的なレディオヘッド・フォロアーも多いけれど、そういった〈英国〉というイメージに加え、古き良きアメリカン・ロックやへヴィー・ロックの流れを採り込んだバンドが増えてきた。電子音は脇役程度といった純粋なロックへの回帰。まず、メロディー&歌重視のピュア組では、スターセイラーやジョニー・マーの秘蔵っ子、ヘイヴンが先輩コールドプレイを追いかける。エモ組では、煽動的ヴォーカルが強烈なミューズや、熱さとダークさを兼ね備えたダヴズなどが独自の世界観を展開、まさにカリスマ候補生。若手ホープではブリストル出身の兄弟デュオ、エレクトリック・ソフト・パレード。10代後半にヴァーヴやスーパーグラスなどを体験、コアなUKロック・ファンのツボにはまる曲をさらりと書いてしまうのは才能とセンスの良さなんだろう。ネオ・ガレージの対抗馬、王道ロック組ではジーヴァズや、リーフのようなハードエッジな音で惹きつけるクーパー・テンプル・クロース、リーズ出身のミュージックらが人気急上昇中。注目はウェールズ出身のコーラル。フランク・ザッパやシド・バレットに影響されたサイケ・ワールドで、マーキュリー・レヴも真っ青の逸材だ。オアシス、シャーラタンズ、プライマル・スクリームなどの新作ラッシュでシーンに活気が戻ってきた。ニューカマーたちはこれからが勝負、がんばれUKロック!

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年09月05日 15:00

更新: 2003年02月13日 12:11

ソース: 『bounce』 235号(2002/8/25)

文/山口 珠美

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