太陽族も参加! 北海道発、地域密着型ライヴ・イヴェント〈FIRE STARTER〉と、そのコンピレーションCD
花男とそら坊は札幌、つよしは旭川出身ということで、太陽族の才能、その4分の3は北の大地・北海道で育まれました(ちなみにアリは山口出身)。ということもあり……いや、ということでもなかったりするのですが、いま、北海道を拠点に活躍するバンドたちに熱い視線が注がれているようです(太陽族は上京しておりますが)。で、そのきっかけを作ったといえるのが、タワレコが立ち上げたライヴ・イヴェント〈FIRE STARTER〉ではないかと。その発起人である、タワレコ札幌ピヴォ店の山田尚紀店長に話を伺ってみました。
「沖縄店から札幌ピヴォ店の店長に着任したのが2年半ほど前だったんですけど、僕が思ってた以上に地元のバンドのレヴェルが高いなと感じまして。でも、沖縄に比べて地元の媒体――タウン誌やラジオ局――での扱いがひどいなと思ったんです。東京で話題のインディー・バンドでも、お店ではCDが良く売れているのにも関わらず、なかなかライヴで廻って来なかったりっていう状況もあって。で、そういった東京の人気バンドをタワレコがブッキング、それもインストアではなくライヴハウスを借りてやろうってことになったんですね。そして、そこには必ず地元のバンドを絡めようと」。
それから半年ほど経ち、〈FIRE STARTER〉の第1回目が開催されることに。ちなみに第1回目に出演した地元のバンドは、THE イナズマ戦隊とBAZRA。その後に出演したバンドたちも、イヴェントをきっかけにさらなる評判を呼ぶようになり、それと同時にイヴェントも定着。いまでは、誰が出演するしないに関わらず、イヴェントのチケットを買い求めるお客さんも多くいらっしゃるとか。
さて、そんな〈FIRE STARTER〉が、去る4月13日に行われたZepp Sapporo(!)での開催をもって、10回目を迎えました! そしてさらに、これまでイヴェントに参加した地元のバンドを集めたコンピ『FIRE STARTER―北海道―』もリリース!
「イヴェントも10回目を迎えることができ、なおかつ10回目は北海道のバンドだけでできるようになったので、記念に作ってもいいのかなあと。それに、太陽族やTHE イナズマ戦隊、The LILACなど、北海道以外でも実績を作れるようになったバンドも増えたわけだし、北海道のバンドだけでレーベルを越えたCDがあってもいいんじゃないかなって思ったんです。コンピの内容は〈パンク〉〈スカ〉って括っても作れたと思うんですけど、そこはオープンにして、札幌のタワレコで人気のあるアーティストに絞って、いまホントにホットなバンドを集めたつもりです。旬なバンドを1枚のCDで聴けるので、これをきっかけに、地元の人も含めて北海道のバンドがさらに広く知れ渡ってくれればいいかなあと思ってます」。
収録バンドは、下にズラリ並べたディスクをご参考に……では最後に、このページの主役である太陽族と山田店長とのエピソードをひとつ。
「初めて会ったのは去年の初めぐらい。花男くんが店に現れて。ちょうど地元でのライヴがあって帰って来てたらしいんですけど、〈太陽族っていうバンドをやってるんですけど、今度CDが出るんで、良かったら聴いてください〉って、『男の子』のCDを持ってきたんですね。そのあとしばらく経ってから聴いたんですけど、すごく感じるものがあったんですよ。連絡先を聞いてたんで、すぐに電話して、〈イイよ、オマエら! オレは応援するよ!〉って(笑)」。
▼コンピレーション『FIRE STARTER―北海道―』に収録されたバンドの作品を紹介。
HIGH BLOOD PRESSUREが参加しているスプリットCD『IN HIGH SPIRIT/HIGH BLOOD PRESSURE』(KIM JET)
尚、コンピ参加バンドのなかでaccel tribeのみ、現在CDのリリースはありません
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2003年05月01日 17:00
更新: 2003年05月29日 17:39
ソース: 『bounce』 242号(2003/4/25)
文/bounce編集部