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インタビュー

ミッシェル・ガン・エレファントが投じてきた銀盤たち

『wonder style』
トライアド(1995)
彼らの初音源となるミニ・アルバム。パブ・ロックの影響を感じさせつつ、ほかには存在しないロック・バンドとして、ミッシェルのカラーをすでに放っている。そのバランス、疾走具合は彼らにしか出せないものでしょう。このころの曲をライヴで聴いてみたい新参のファンも多いはず。

『cult grass stars』
トライアド(1996)
ミッシェル史上に燦然と光輝く名曲“世界の終わり”が収録されたメジャー・デビュー・アルバム。バンドの基本線は違わないまでも、いま振り返ると、とりわけメロディ-ラインが際立っている作品かもしれない。インスト曲“remember Amsterdam”では、高い演奏力を堪能できる。

『High Time』
トライアド(1996)
前作からわずか8か月でリリースされたセカンド・アルバム。お馴染み“キャンディ・ハウス”や、〈ダイヴの嵐〉を連想させる“Baby, please go home”を収録。ライヴそのままのトップ・ギア全開な雰囲気のなか、“リリィ”“blue nylon shirts”の秀逸なメロディーが印象的。

『Chicken Zombies』
トライアド(1997)
作品ごとにパワーを増していったミッシェルだが、如実に加速を増したのがこのアルバム。その圧力は1曲目“ロシアン・ハスキー”から押しっぱなし。初期からのレパートリー“サニー・サイド・リバー”や、“ゲット・アップ・ルーシー”“カルチャー”といったヒット・シングルを収録。

『GEAR BLUES』
トライアド(1998)
バンド史上最高のセールスを記録した作品がこのアルバム。怒涛の本数を数えるツアーをこなし、もはやロック・モンスターとして微塵のスキも感じさせないのは本当の意味でこの時期あたりからではないだろうか。“ダニー・ゴー”の美しさは、アルバムのラストを飾るに相応しい。

『CASANOVA SNAKE』
トライアド(2000)
最近のライヴではレゲエ・アレンジも聴かせる“リボルバー・ジャンキーズ”、新境地をみせたミドル・ナンバー“GT400”を収録。“ピストル・ディスコ”など、ミッシェル語タイトルも相変わらず。この年の〈フジロック〉では、GREEN STAGEのトリを飾っている。

『RODEO TANDEM BEAT SPECTER』
トライアド(2001)
リリース当日行われた野外ライヴ〈YOYOGI RIOT〉では、どしゃ降りのなか、このアルバムを曲順どおり演奏。そういうことをやって様になるのはミッシェル以外にはいないだろう。バンドとしてひとつの到達点に辿り着いたのではないか?と想像したくなる名盤である。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年06月26日 17:00

更新: 2009年07月23日 23:34

ソース: 『bounce』 244号(2003/6/25)

文/高橋 剛弘