インタビュー

アンディとキース、五年殺しなふたりのディスコグラフィー


TWO LONE SWORDSMEN 『A Virus With Shoes』 Warp(1999) 名曲“Rico's Helly”以降、ディープ・ハウス路線を進んでいたTLS。今作ではその柔らかな感触は以前のままに、ビートを4つ打ちからブレイクビーツに変更。いわゆるジャジー・ヒップホップに通じる雰囲気満点。


TWO LONE SWORDSMEN 『Tiny Reminders』 Warp(2000) ディープ・ハウス~ブレイクビーツと時代の5歩ぐらい先を進む男、ウェザオール番長がダーク・エレクトロに搭乗して深海への潜航を始めた傑作! 相変わらずの〈暗闇のなかのぼんやりした光〉的寂寞感も搭載。

TWO LONE SWORDSMEN 『Further Reminders』 Warp(2001) 番長の好みでチョイスされた面々が上掲の傑作『Tiny Reminders』を好き勝手にリミックスしたアルバム。RGC絡みの面々はいつものアレだが、ラリ・プナ、DRY & HEAVY、キャレキシコの参加が目を引く。

TWO LONE SWORDSMEN 『Peppered With Spastic Magic』 Rotters Golf Club(2003) これまでのリミックス仕事を一挙にまとめたTLSの裏ベスト。盟友プライマル・スクリームからルーク・スレイターまで深海へ道連れ。レーベル音源、リミックスと深海路線の棚卸しはこれにてきっちり終了。

『Hypercity Mixed By Andrew Weatherall』 Forcetracks(2001) いち早くテクノ・サイドからディープ・ハウスへアプローチした番長が、エレクトロニカからディープ・ハウスへ突入したフォーストラックスの音源をDJミックス! 夢のような組み合わせはやはり一夜の契りか。

『Rotters Golf Club Presents Machine Funk Specialists』 Rotters Golf Club(2002) 番長主宰のパンク・エレクトロなレーベル=ロッターズ・ゴルフ・クラブのレーベル・コンピですが、変名を含めてほとんど番長と相棒キース・デニスウッドが手掛けた深海エレクトロ家内制手工業盤。

『From The Bunker Mixed By Andrew Weatherall』 Rotters Golf Club(2002) 深海パンク・エレクトロなる前人未踏の域に達したロッターズ・ゴルフ・クラブ(ハイセンスな名前!)の音源をウェザオールみずからがミックスした決定版! ある意味、深海路線の総括盤だったのかも!?

RADIOACTIVE MAN 『Radioactive Man』 Rotters Golf Club(2001) 番長の片腕としてTLSを二人三脚で切り盛りしているキース・テニスウッドの、〈放射能男〉名義でのソロ・アルバム。TLSよりもダークでパンクなエレクトロ。にしても、皆ネーミングのセンスがいいね!

『Fablic. 08 : Radioactive Man』 Fablic(2003) ロンドンの人気大バコクラブによる名物DJミックス・シリーズに番長より先に登場してしまった放射能男。当然ながらダークなエレクトロで深海潜行ですが、1曲目が番長の忘れ形見=ワン・ダヴのドット・アリソンで涙。

RADIOACTIVE MAN 『Booby Trap』 Rotters Golf Club(2003) ジャケはガラモン(orピグモン)ですな。今作も放射能男節全開な暗黒深海エレクトロだが、ヒップホップやドラムンベース調のビートも導入。シングル“Fed-Ex To Munchen”にはラリ・プナのヴォーカルをフィーチャー。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年06月17日 14:00

更新: 2004年06月24日 19:18

ソース: 『bounce』 254号(2004/5/25)

文/石田 靖博

記事ナビ