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インタビュー

不良番長のダイナマイト・ロック、ここにあり!!

 まあ、ウェザオール番長には何度も驚かされてきたのだが、トゥー・ローン・スウォーズメン(TLS)の新作にはまたまた驚いた。これまでの深海エレクトロ路線をあっさり放棄し、ライヴ・ドラムをフィーチャーしたニューウェイヴ路線(でもダークさは健在)に転向している……のだが、もともとウェザオールの名声を轟かせたのはプライマル・スクリームの超名盤『Screamadelica』というロックとクラブ・ミュージックの最大の架け橋的作品なわけだし、これまで以上にロックな側面を露わにしたことは意外ではない。〈セカンド・サマー・オブ・ラヴ〉の頃にニューウェイヴをスピンし(当時の選曲は、倒産したニューフォニックから出ていたミックスCD『Nine O'Clock Drop』で聴けた)、セイバーズ・オブ・パラダイス時代の“Smokebelch I”でスロッビング・グリッスルの“United”をサンプルし、先日出たスロッビング・グリッスルのリミックス盤にはTLSとしてまた“United”をリミックスしたという根っからのニューウェイヴ男なわけだから、今回のTLSの方向性は至極当然だったのだ。最後にウェザオール番長のロック畑での最高の仕事は、(キース・テニスウッドが手掛けたソロ作『We Are Science』も素晴らしかったドット・アリソンをヴォーカルにフィーチャーした)ワン・ダヴ『Morning Dove White』であったことを付け加えておきたい。

▼文中に登場した作品。


スロッビング・グリッスルのリミックス集『Mutant Throbbing Gristle』(Novamute/Mute)


ワン・ダヴ『Morning Dove White』(London)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年06月17日 14:00

更新: 2004年06月24日 19:18

ソース: 『bounce』 254号(2004/5/25)

文/石田 靖博

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