インタビュー

Chingy

セントルイスのヤング・ガンはいまや世界をブチ抜く大砲だ!! 独特のスタイリストぶりでシーンのド真ん中を突破してきたチンギー。早くも届けられたニュー・アルバム『Powerballin'』で見せる、彼のさらなる野望とは?

セカンド・ステージの開幕へ


 かつてドクター・ドレーがスヌープ・ドッグやエミネムを輩出したように、昨年から今年にかけて著名ラッパー/プロデューサーが次々と新人のデビューを仕掛け、それがおもしろいように当たっている。例えばスウィズ・ビーツが見い出したキャシディ、ジャーメイン・デュプリの元から登場したJ・クウォン、そしてアトランタを拠点とするリュダクリスが送り出したセントルイス出身のチンギーがその代表格だ。なかでも昨年“Right Thurr”(Thurr=Thereが訛ったもの)でデビューしたチンギーの活躍ぶりは新人の域を超えて、高まりつつあったミッドウェスト~セントルイス・ヒップホップ・シーンの注目度までも一気にトップ・レヴェルへ押し上げてしまった。ちなみに彼がどれほどの奴かというと、昨年放ったシングル3枚をすべて全米トップ3内に叩き込み、〈エミネムばりの高い声とスヌープのようなピンプ・フロウ(“Holidae In”で当人とも共演!)を持ち合わせたこのイケイケな新人は何者なのか?〉さえ調べる暇もなく人気爆発。ファースト・アルバム『Jackpot』も全米のみで230万枚という大ヒットとなり、デビューから数か月でネリーに続くセントルイスきっての超大物ラップ・スターになってしまった……という経歴の持ち主なのである。

 これを受けて、日本リリースを目前に慌てふためきながら少ない情報をかき集めたのを覚えている。あれから約1年。さらに右肩上がりの人気を獲得した彼が、前作『Jackpot』を遙かに凌ぐ大当たり(大成功)を意味するセカンド・アルバム『Powerballin'』をついにリリースする! 8月に来日した際に話を訊くことができた。

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掲載: 2004年11月04日 12:00

更新: 2004年11月11日 18:11

ソース: 『bounce』 259号(2004/10/25)

文/佐藤 チアキ