インタビュー

BREAKfAST

久々の新作は〈14曲約27分〉の爆走&濃厚盤!! これほど暴れてもヤツらには〈朝メシ前〉なんだってば! 


 ファースト・アルバム『眩暈』における怒濤のサウンドでハードコア・ファンに受け入れられたのと同時に、ハードコアに止まらないその〈音〉でより広く注目を集めたBREAKfAST。98年に結成した彼らは、MORIMOTO(ヴォーカル)、OKA(ベース)、SAKAI(ギター)、YO(ドラムス)の4人組。彼らを説明する時に出てくる表現、それはスケート・ロック、ハードコア、ロック・バンド……なのだが。

「それは受け取る側のイメージですから、(BREAKfASTが)ハードコア・バンドか否かというのも。オレは(BREAKfASTはハードコア・バンドだと)思ってるけど、〈いや、ハードコア・バンドっていうよりもロック・バンドだ〉という人がいれば、それはそれで嬉しい意見だし、〈あれこそハードコア・バンドだ〉という意見があれば、それはそれで〈サンクス!〉って(笑)」(MORIMOTO)。

「ただ自分たちがやりたいことやってるだけで。スケート・ロックやハードコアもそうなんですけど、そういう言葉って人それぞれの捉え方次第だから、僕自身はそういうジャンルを言われても、〈それってなんだろう?〉って思うし、まだわかってない。もしそれがわかったら、バンドを辞めてると思う」(OKA)。

 そして、2年5か月ぶりにリリースされたセカンド・アルバム『3rd & ARMY』。曲間もほとんどなく、ライヴのセットリストに近いように並んだ曲順は前作同様だが、より進化したBREAKfASTサウンドを聴くことができる。全14曲約27分の凝縮された濃密な時間。BREAKfASTが影響を受けたのはハードコアだけではなく、メンバーそれぞれがさまざまな音に耳を傾けている。そして、音楽に対する自然かつ自由なその接し方にこそ、彼らのサウンドの魅力を生み出す秘密が隠されているのかもしれないと思うのだが。

「イアン・マッケイが言ってたけど、〈マイナー・スレットはビートルズを100万回聴いてできた〉バンドなんでしょ。オレもそれと同じように、(自分たちと同じように活動している身近な)横の繋がりのバンドと、昔のバンドを聴いてる。ブラック・フラッグとかマイナー・スレットとかバッド・ブレインズの前はハードコア・バンドっていないじゃないですか? 彼らがオリジネイターだから。オレはそういう感じで曲を作りたいし、そういう音になればおもしろいと思ってる」(SAKAI)。
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掲載: 2005年04月28日 15:00

更新: 2005年04月28日 16:33

ソース: 『bounce』 264号(2005/4/25)

文/池田 義昭