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インタビュー

THE LIVING LEGENDS

またもや新球団!?と思いきや……団結とフェアプレイが信条のリヴィング・レジェンズです!!


 リヴィング・レジェンズは自分たちの創造性の限界をハングリーなまでに追及し続けているクルーである。そんな彼らの活動があまり目立たないのは、それがインディペンデント・レヴェルで行われているからであり、決して地味だからではない。むしろ彼らのアクションはフリーマインドでユーモラスで、実に華々しいものなのだ。そんなレジェンズが、マッドリブらも招いてサード・アルバム『Classic』を完成させた。これをチャンスとばかりに、メンバーのラッキーアイアムPSCにインタヴューを敢行。ちなみに彼はクルーの急先鋒的存在で、レジェンズが好んで用いる穏健なムードの漂うトラック上に、まるでタップでも踏んでいるかのようにファンキーでテクニカルなラップを重ねていく男である。

 さて、どうやらかつてのレジェンズは大雑把なコレクティヴだったようで、CMAや3MGやG&Eなど、クルー本隊よりも別働隊の動きが活発だった。実際、クルーがフルキャストで制作したのは2000年の『Almost Famous』が初めてのこと。それから5年を経て、ふたたびオリジナル・メンバーが全員集合して今作が制作された。それも、8人が1か月間、ひとつ屋根の下で切磋琢磨しながら……inハワイ!

「ワオ! 毎朝パラダイスで目覚めることを想像してみてくれよ! 周囲にヤシの木と広大な土地がある素晴らしい家で過ごしたんだ。現地の人たちも素晴らしかったし、島のエナジーも神秘的だった。10年後はマウイ島で先生をやってるかもしれないね。ん、何でハワイかって? 島でアルバムを作ることが昔からオレたちの夢だったんだよ。それが実現できるくらい成功したから、今回夢を叶えたんだ。(自宅のある)LAはなかなかレコーディングに集中できないんだよね。ガールフレンドのこと、子供たちのこと、光熱費とか日々の生活のこと……いろいろ問題があるから。実際、仕上がりもタイトルどおり〈クラシック〉なモノになったと思うよ」。

 それにしても仲が良い。先ほど〈大雑把なコレクティヴ〉と言っておいてナンだが、現在の彼らは〈ソウルメイト〉と言えるほど親密な間柄なのかもしれない。

「オレたちは仕事でもプライヴェートでもファミリーなんだ。あと、ジャケを見ればわかるけど、ひとつの野球チームのようにオレたちにはそれぞれ違ったポジションがあるんだよ。チームワークは完璧。それにオレたちは、オレたちのゴールに到達するまで止まれないんだよ。どこがゴールかって? そりゃあ、テッペンさ!!」。
▼クルー関連の近作を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2005年05月06日 13:00

更新: 2005年05月06日 19:36

ソース: 『bounce』 264号(2005/4/25)

文/森 杜男