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インタビュー

ドラマティックで、繊細で、刺激的で、暴力的……と一言では括れないSOADサウンドの血肉となった音楽を大解析!


ARMEN STEPANYAN 『Armenian Journey』 Hollywood(2004) アルメニアの血を継ぐSOADは、当然アルメニアの伝統音楽からも多大なる影響を受けている。悲惨な歴史を背負う同地の音楽の特色は、どこかもの哀しいメロディーにある。怒りの中にも哀愁を帯びたSOADサウンドの根っこはやはりここにあるのです。(山西)

THE DOORS 『The Doors』 Elektra(1967) あまり関係なさそうで深く繋がっているのがドアーズ。静かなナンバーの時にチラホラ見られるSOADの神秘的なサウンドはドアーズからの影響なんだとか。サージのカリスマ性も実はジム・モリソン譲り? そういえばお互いの髪型はモッサモサの無造作ヘア! (山口)

THE BEATLES 『The Beatles』 EMI(1968) 平和へのメッセージ、政治社会に対する反骨魂、人種差別反対など、社会に対する不満を歌詞に表す姿勢はジョン・レノンに、そして時折見せるユーモラスなメロディーはビートルズに直系。さらに、メンバーの部屋にはビートルズのポスターが貼ってあるんだって!(山口)

JAMES BROWN 『In The Jungle Groove』 Polydor  己のルーツに多大なる誇りを持つジェイムズ・ブラウン。ジャンルは違えど、確固たるその姿勢にSOADのメンバーは強い衝撃を受けたのだそう。言われてみると、確かに〈魂から音楽を吐き出す〉的な部分は似ていなくもない?(山西)

DEPECHE MODE 『Exciter』 Reprise(2001) 独自のポップセンスで大きな成功を収めたデペッシュ・モード。ポップな楽曲のなかにも常に皮肉めいた社会批判を盛り込んできた彼らは、SOADもフェイヴァリットに挙げるバンド。コアなロック・ファンからはイマイチ評価が低いですが、SOAD好きを自負するならばぜひ!(山西)

BLUES EXPLOSION 『Damage』 Sanctuary(2004) SOADの面々もジョンスペのファンキーなグルーヴ感にメロメロだとか。好きが高じてヨーロッパ・ツアーのオープニング・アクトにブルース・エクスプロージョンをオファーしたなんて秘話もあり。結局実現はしなかったものの、この組み合わせは観てみたい!(山西)

QUEEN 『Jewels 東芝EMI』 SOADの絶妙かつユニークなコーラス・ワークはやはりクイーンからの影響大。さらには大袈裟なまでのプログレッシヴ・サウンド、そして曲展開にも類似点を見つけずにはいられない。また、アルバムにユニークな邦題が付けられているのも偶然? それとも宿命?(山口)

VARIOUS ARTISTS 『Fenriz Presents ...The Best Of Old-School Black Metal』 Peaceville ダロンは最近欧州のブラック・メタルにどっぷりだとか。怒濤のごとく攻めまくるSOADのサウンドにもそれが顕著に現れてます。今作はダーク・スローンのメンバーが選曲したもの。デイヴが共演したプロボットの曲も収録。(山口)

BLACK FLAG 『Damaged』 SST(1981) SOADのみならず、彼らとも親交の深いクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジやレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン近辺など数々のバンドに影響を与えたのがこのブラック・フラッグだ。ヘンリー・ロリンズの反逆魂からパンクの精神を学んだという声はいまだ絶えることはない。(山口)

RAGE AGAINST THE MACHINE 『Live At The Grand Olympic Auditorium』 Epic(2003)本文にもあるとおりサージはトム・モレロとの非営利政治団体の中心人物。また、互いのプロモ・クリップがマイケル・ムーアによるものだったり、ムーア監修のコンピではザックと共に収録されたりとなにかと接点は多い。(山口)

QUEENS OF THE STONE AGE 『Lulla-bies To Paralyze』 Interscope(2005) SOADとも仲良しなストーナー・ロックの雄。いくつもの音が重なって複雑に絡み合う独特のサウンドや、刺激的な中にも儚さや美しさ、そしてストイックさを内包している点に共通性を感じずにはいられない。類は友を呼ぶってわけですか!(山西)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2005年06月23日 15:00

更新: 2005年06月30日 19:03

ソース: 『bounce』 265号(2005/5/25)

文/山口 晃司、山西 絵美

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