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インタビュー

2005年に登場した珠玉のフリー・フォーク盤!

DEVENDRA BANHART 『Cripple Crow』 XL

  前作『Rejoicing In The Hands』では、ヴァシュティ・バニアンとの共演を果たした異才の最新作。ウッドストックで録音された今作は、トロピカリズモな空気も織り込んだ素晴らしすぎる仕上がりです。100年経っても解けない魔法盤。(村尾)

GRAVENHURST 『Fires In Distant Buildings』 Warp

  繊細でハードボイルドな緊張感から漂いながら、疾走する昂揚感まで、溢れる熱情に胸が高ぶるワープ発の3人組=グレイヴンハーストの3作目。内省的な歌やヒヤリとシンプルな楽曲はニック・ドレイクを彷佛とさせる。(久保)

COCOROSIE 『Noah's Ark』 Touch & Go

  とんでもシスターズ登場! ノスタルジーに包まれた歌声にスクラッチ・ノイズやテープ・コラージュが重なり合うタイムスリップ・サウンドは唯一無二。浮き世を離れたブッ飛び感覚に中毒者が続出です。新鮮なのに懐かしい一枚。(久保)

FURSAXA 『Lepidoptera』 ATP

  ギターにオルガンにサンプラー、そしてフルートにアコーディオンまでをひとりでこなすフィラデルフィアの才女による6作目。賛美歌を思わせるスピリチュアル&ドローンな万華鏡は、ニコの影も見え隠れする枯れたピンクのファンタジー。(久保)

ISLAJA 『Palaa Aurinkoon』 Fonal

  フィンランドから届いた稀有な歌、そしてオルガンやガラクタなど、さまざまなガジェットで手作りされたトラック。その上を小鳥のようにピュアなイスラヤの歌声が羽ばたいていく。北欧の自然が歌いかけてくる神秘の世界。(村尾)

HANNE HUKKELBERG 『Little Things』 Leaf

  ノルウェーの冷たい空気に運ばれて、UKのリーフより世界デビューした端正な不思議ちゃん。カシオトーン、テルミン、水にワイングラスまでを使用した、散らかりすぎないおもちゃ箱。その間をすり抜ける老練な歌声も魅力的。(久保)

RICHARD YOUNGS 『The Naive Shaman』 Jagjaguwar

  もうこれは永遠の夢見心地状態。孤高のミニマル・フォーク歌手=リチャード・ヤングスの新作は、ノイズもエレクトロニクスも、もちろんフォークも超越した、〈ニュー宇宙〉からの素敵な便り。光り輝く自由がここに。(久保)

AKRON/FAMILY 『Akron/Family』 Young God

  マイケル・ギラ(元スワンズ)による注目のレーベル、ヤング・ゴッドから登場した4人組。硬質な美しさを湛えたメロディーに、ストリングスや電子ノイズがフィーチャーされた万華鏡フォーク。ハンサムな歌声に痺れる。(村尾)

CURRITUCK CO. 『Sleepwalks In The Garden Of The Dead Room』 Track & Field


  元エイデンのケヴィン・バーカーによる新プロジェクト。微睡むようなアコギの爪弾きはUKトラッド・フォークを思わせる繊細さ。歌声にふわりと溶けながらサイケデリアを紡いでいく。(村尾)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2005年11月04日 12:00

更新: 2005年11月04日 18:00

ソース: 『bounce』 270号(2005/10/25)

文/久保 正樹、村尾 泰郎