インタビュー

Caravanが旅の途中で出会った『Wander Around』の帯同者たち

Leyona:あらゆるルーツ・ミュージックを独自の解釈で自由に歌いこなすシンガー。昨年は『SPICE!』(スピードスター)をリリースしたほか、〈フジロック〉にも出演。「いつもまわりを笑顔にしてくれるピースメーカー。音楽で誰かと競ったりしないというか、誰がいちばんとかそういうのとは離れた場所で自分の歌をただただ歌っていて、そこに彼女の強さを感じます」。

Keison:あくまで自然体を貫き、ハスキーでタフな歌声を聴かせてくれるシンガー・ソングライター。2005年作『BOTTLE』(Tuff Beats)にはCaravanも3曲参加している。「年齢も聴いてきた音楽も近いんだけど、同じような音楽を聴いててもアウトプットの仕方が全然違うんだよね。常に気になるというか、同士じゃないんだけどそんな感じ。尊敬してるんだけど……アノ人はどうしようもない人だから(笑)」。

おおはた雄一:饒舌なギタープレイと温かな歌声で、日本全国を席巻中のシンガー・ソングライター。今年3月にリリースされた『ふたつの朝』(ワーナー)がいまだヒットを記録中。「4~5年くらい前から彼の噂は聞いていたんだけど、おおはた君も同じだったみたい(笑)。だからイヴェントでいっしょになった時は、〈ようやく会えたね〉みたいな感じでした。一人の大事さ、一人でいることの良さをすごくわかってる人だと思います」。

TAICHI MASTER:池袋を中心にKICK THE CAN CREWの面々らと活動を共にしてきたDJ/トラックメイカー。昨年には初のソロ作『DISCO★NNECTION』(東芝EMI)をリリース。「自分のカラーが自分でわかっちゃって、つまんないなと思っていた時にTAICHI君と飲みに行く機会があったんだけど、そしたら俺に合いそうなトラックを持ってきてくれたんですよ。で、聴いた瞬間に〈うわぁ~、いいなぁ〉って思っちゃって。その日のうちに曲にして、またTAICHI君に渡したら、そこからまた打ち込み直してくれて、〈そうくるなら歌詞はこうだ!〉みたいな……そういうセッションがすごく新鮮でした」。

光風:2005年作『UNITY』(Or Glory)でも骨太なスカを聴かせてくれたCOOL WISE MENのトランペッター。「このバンドは不器用なんだけど強烈にバンドだなって思いますね。このメンバーじゃなきゃ絶対に出せない音だし、ライヴを観るたびに〈このバンドは生きてるんだ〉って感じさせられますよ。俺はソロだから、それがすごく羨ましいと思うこともあったり。あと、家が近所なのでレコード持ってお互いの家をよく行き来してます」。

椎野恭一:昨年11月に『NUTS』(bounce/NMNL)をリリースしたMagnoliaのドラマー。AjicoやJUDEの元メンバーとしても知られている。「日本人の中ではダントツに好きなドラマー。バンドにこだわってる人で、いろんなものを背負ってるというか、それがひとつひとつの音に出てる感じがします。ヒリヒリするというか、緊張とリラックスが交互に何回もやってきて、気付いたらすごいところまで連れてってくれるみたいな。音楽を通じて確実に何かやってるなって感じるし、尊敬してます」。

伊賀航:Caravanのバックを務めるベーシスト。Lakeのメンバーとしても活躍中。「メンバーの中でいちばん付き合いが長くて、Caravanになった当初から手伝ってくれてます。いまや伊賀君なしではライヴはできないって感じで、とても信頼してます」。

YANCY:Caravanのバックを務めるキーボーディスト。「出会った頃はすごい尖がってて、〈いっしょにバンドはやりたくないな〉って思ってた。いきなり演奏を止めさせて、詩の朗読を始めちゃったりね。それが数年後にはメロウになってて、〈どうしたの?〉って訊いたら〈ああいうの疲れちゃって〉って言ってた(笑)」。

Pスケ:Caravanのバックを務めるドラマーで、『ORGANIC COLORS』(ユニバーサル)リリース後に解散したチェンバロの元メンバーでもある。「いろんなアーティストのサポートしてるんだけど、どこにいてもバンドの正式メンバーみたいになってるのが凄い。コミュニケーション能力の高さと温かい人柄が音に出ている気がしますね」。

オミゴト:Caravanのバックを務めるパーカッショニスト。「彼はサーファーでいろんな大会出てたんだけど、ケガを機に第一線からドロップアウトしたんだよね。で、太鼓やってるって言うから〈いっしょにやろうよ〉って感じで連れてきちゃった。子供のようでありおじいちゃんのようでもある人で、精神的に助けてもらってます」。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年05月18日 18:00

更新: 2006年05月18日 20:36

ソース: 『bounce』 275号(2006/4/25)

文/山西 絵美

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