インタビュー

バンブー

クラブ・シーンの実力派シンガーが新作を引っ提げてメジャーへ!


「〈メジャー・デビューできて運がイイね〉って言われるけど、右も左もわからない手探り状態のなかから我流で曲作りを始めて、すべて自力で掴み取ってきたものなんですよ」(裕美、ヴォーカル)。
 そう語るのは98年の結成後、いまや都内のクラブを中心に人気を博すシンガーとなった裕美と亜似。ふたりは高校生の時分から共にオリジナルの歌詞やメロディーを手掛け、クラブ主体でライヴを行っては〈極上ポップス〉を提唱する手持ちのデモテープを配り、そんな努力の末にDJ MASTERKEYらの楽曲に参加してきた、という実績を持つ叩き上げ系の実力派だ。

 そんな彼女たちと、DJ TA☆1の3人から成るBAMBOOが、アルバム『Bamboo P.O.P.』でメジャー・デビューを果たした。作品を聴いてまず驚くのは、鮮明な美声をフル・ヴォリュームで放ち合う迫力のツイン・ヴォーカル。直球勝負で太く遠くへ響かせるその歌声は、R&B、ロック、レゲエなどを吸収したトラックやポジティヴなメッセージと相まって、いままでにない衝撃をリスナーに焼き付けるはずだ。

「歌を作る時も歌う時も常にふたりいっしょで、BAMBOOにしかないものを大切にしたいと思っているんです。だからユニゾンが多いんですけど、単にユニゾンじゃなくて、ふたりがひとつになったBAMBOOの声として認知してほしいんですよね。それが私たちのいちばん好きな声でありスタイルだから」(裕美)。

「歌っていていちばん嬉しいのは、〈BAMBOOに出会えて何かが変わった〉とか〈ありがとう〉って言われること。これからもその人の記憶に残ったり、励みになるような音楽を、ジャンルに囚われず作っていきたいです」(亜似)。

 驚きと斬新さを同時に体感できるオリジナルなアルバムの登場だ。

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掲載: 2006年06月15日 23:00

ソース: 『bounce』 276号(2006/5/25)

文/佐藤 チアキ