インタビュー

A.S.P

大阪の夜を揺らし続ける未来派ジャズ集団のパワフルな新作が登場!!


 粋なスウィート・ラテン・ジャズを聴かせる大阪のバンド、A.S.P(Associate Social Piano)がサード・アルバム『retro future jazz』をドロップ。レトロとフューチャーが仲良く肩を組みつつ、いまのホットな気分をビシッと記録した彼らの最新形だ。リーダーのSUNDAYカミデ(ベース:以下同)は、「これまでのスタイルの最終形にしようと思って作った」と言う。

「気持ちの面では、〈背水の陣〉で制作に臨みました。仕上がった盤を聴いた時、いままでの5年の活動が懐かしく、それでいてこれからまた新しい物が出来そうな予感が生まれたんです。レコーディング中はよくメンバー同士で、〈大阪アンダーグラウンド最強説〉を唱えてました(笑)」。

 共にBAGDAD CAFE THE trench townのメンバーでもある岩井ロングセラーとマイケル・パンチの鍵盤隊によるエンジン全開プレイと、〈金の羽根を持つバタフライ〉ことAZU(ヴォーカル)との絡み合いから生まれるグルーヴがとにかく最高。そして一度耳にしたら忘れられなくなるポップでハニーなメロディーの数々、これも最高だ。

「メロディーは常に直感を信じてます。直感を大事にしているので、人の曲はなるだけ聴かないようにはしていますね。でもクラブで遊んでて、結局いろいろと聴いてしまってるんですけど(笑)」。

 おもしろい音や発想を導き出すためにいろんなものをテーブルに並べて、ああでもないこうでもないと話し合う……そんな賑やかな会話はこれからも続き、ユニークな音世界への旅も続いていくだろう。

「僕たちのフューチャーは、常に前途多難です、たぶん。でも、去年の潜伏期間で手に入れた〈キング・オブ・インディズム〉を武器に、馬車馬のように音楽活動を展開していく予定です!」。

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掲載: 2006年06月22日 19:00

更新: 2006年06月22日 19:36

ソース: 『bounce』 276号(2006/5/25)

文/桑原 シロー