新世代ジャズマンの台頭――世界はいま、ジャズで踊っている!!
SOILのように、クラブ・ミュージックを通過した新しい耳や感性を持つアーティストがクリエイトするサウンド――〈踊れるジャズ〉なんて表現をされたりもするそんなサウンドが、ここ2~3年で世界中のあちこちから同時多発的に登場している。例えばイタリアでは、スケーマからリリースされる音源の数々。ラテン・ジャズ・センスを発揮したグルーヴィーなサウンドを展開するジェラルド・フリジナや、黄金時代のジャズを現代の方法論で再現してみせたニコラ・コンテらがその代表格だろう。また北欧ではファイヴ・コーナーズ・クインテットやそのメンバーでもあるユッカ・エスコラが、60年代のハード・バップやモーダル・ジャズの香り漂うサウンドを展開する一方、少し毛色は異なるがUSではロイ・ハーグローヴがジャズをベースにしたエクレクティックなサウンドを提示している。さらに、ここ日本でもタビー・ヘイズのダンス・ジャズ・クラシック“Down in The Village”のキラーなカヴァーが注目を集めたquasimodeをはじめ、繊細な美しさとロック的ダイナミズムの同居が魅力のindigo jam unitらがシーンを賑わせているのだ。