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インタビュー

HUSKING BEE & FINE LINES(2)

ハスキンに縁の深いアーティストたちが蜂の巣に集結! 表情豊かで豪華絢爛なトリビュート盤を完成させたぞ!!

 旧知の仲間や、HUSKING BEEから影響を受けた次世代バンド、そして元メンバーの再出発バンド、とヴァラエティー豊かな全17アーティストがハスキンの名曲をカヴァーしたトリビュート盤『HUSKING BEE』。先陣を切るLOW IQ 01が初期ハスキンのナンバーをメドレーで聴かせると、本格的に活動を開始した磯部正文の新バンドであるMARS EURYTHMICSは“ANCHOR”をタイトにキメる。また、平林一哉が始動させたFINE LINESは、“A SINGLE WORD”をカントリー風のミディアム・チューンに料理。一方、toe+土岐麻子による“8.6”や、ハスキンの音楽性の変化に大きな影響を与えたクラムボンの“雲のいびき”におけるシンプルかつアコースティックなリアレンジ、さらにハナレグミが勢い全開の原曲をアンプラグド風にカヴァーした“The steady-state theory”も印象的だ。また、ハスキンの2000年作『GRIP』をプロデュースしたKen Yokoyamaは“WALK”を高速プレイし、ハスキンの影響を強く受けたであろうASIAN KUNG-FU GENERATIONは、アコースティックな“欠けボタンの浜”をギター・ロックで再演。さらに“BY CHANCE”をU2風のイントロから一気に高速メロコアにしたBEAT CRUSADERS、“新利の風”を何とエレクトロ化(!)してしまったBACK DROP BOMB、他にもBRAHMAN、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDの両バンドは揃い踏みで参加し、また活動初期から親交を温めてきたYOUR SONG IS GOODとASPARAGUS、さらにさらにWATER CLOSETからMONGOL800まで……。HUSKING BEE自体も実に幅広い音楽性を持つバンドだったが、さらにここまで拡大解釈できるのか!と改めて感心してしまう。だが、それも彼らの曲にある〈メロディーの良さ〉というしっかりとした軸があればこそ。バンドは解散しても、名曲は生き続ける――本作はそのお手本のような一枚だと言えるだろう。

▼『HUSKING BEE』に参加したアーティストの作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年04月12日 16:00

更新: 2007年04月12日 17:20

ソース: 『bounce』 285号(2007/3/25)

文/土屋 恵介

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