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インタビュー

未来の音を聴かせてくれる、注目のポスト・ロック・バンドを紹介!

〈インスト・ポスト・ロック〉という名称が言われはじめた頃は、それだけで何となく音のイメージが沸いたものだが、現在では実にさまざまなタイプのバンドが存在するようになった。そのなかからバトルス好きにオススメのバンドを、ここでは紹介していこう。

 まずは、ドン・キャバレロとの来日公演も記憶に新しいフロム・モニュメント・トゥ・マッシズ。ハードコア譲りのアグレッシヴなサウンドを聴かせてくれるアルバム『The Impossible Leap In One Hundred Simple Steps』は名盤だ。一方、硬質なサウンドと変拍子が乱れ飛ぶ楽曲がインパクト大なスリーピング・ピープルは、〈マス・ロック版キング・クリムゾン〉とでも形容すべき異色の存在。また、スリーピング・ピープル同様、ピンバック界隈の人たちが集まって結成されたティック・コードも要チェックのバンドである。続いては、デイヴ・フリッドマンがプロデュースを手掛けたアルバム『The Exquisite Death Of Saxon Shore』でその名を世に知らしめたサクソン・ショア。音楽性はバトルスと異なり美メロ満載だが、同作の日本盤にはタイヨンダイ・ブラクストンが手掛けたリミックスも収録されている。そして、モグワイ的轟音とブレイクビーツを掛け合わせた独自のサウンドを轟かせる65デイズオブスタティックは、リリースされたばかりのニュー・アルバム『The Destruction Of Small Ideas』でさらなる進化を見せた。

 これらのバンドに共通しているのは、一部のポスト・ロック・バンドが陥りがちな〈エクスペリメンタルな雰囲気のモノ〉に逃げることなく、確実に聴き手に届く音を鳴らしていること。バトルス同様、そのサウンドからは〈攻め〉の姿勢が感じられるのだ。
▼関連盤を紹介。


スリーピング・ピープルの2005年作『Sleeping People』(Temporary Residence)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年05月10日 16:00

更新: 2007年05月31日 17:37

ソース: 『bounce』 286号(2007/4/25)

文/粟野 竜二

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