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インタビュー

コラボを通じて広がる華やかなT.I.人脈

 本稿の執筆中に『T.I. Vs T.I.P.』がまたも初登場で全米1位を達成……との一報が入った。シングル・チャートに目をやると、彼の客演したジャスティン・ティンバーレイクの“My Love”やR・ケリー“I'm Flirt Remix”はまだロング・ヒット中である。セールスだけを根拠に何かを言うつもりはないが、少なくともT.I.の客演がヒット曲の誕生に何かしら貢献しているのは間違いない。で、思えば彼が最初に客演王と呼ばれたのは、『Trap Muzik』発表後の2004年だった。この時期にはデスティニーズ・チャイルド“Soldier”を筆頭にトゥイスタやブランディ、マリオ、ネリー、シアラらの作品で毎月のようにT.I.のラップを聴くことができた。が、最近の客演はよりスター性を高めたもので、2パックとノトーリアスBIGそれぞれとの共演という〈セレモニー〉への招待は、往年のキングに見合った格とスキルをT.I.が備えていることの証明だろう。それ以外にも近年は〈てっぺん〉同士の付き合いが中心となり、仲の良いヤング・バックの南部サミット“4 Kings”に出席する一方で反Gユニットを標榜するDJカレドの“We Takin' Over”にも登場したり、そのGユニットやジェイ・Zと敵対するジム・ジョーンズともたびたび合体……そんな超然とした側面もT.I.のキング性を高める所以かもしれない。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年07月26日 18:00

ソース: 『bounce』 289号(2007/7/25)

文/出嶌 孝次