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インタビュー

あらゆる音楽を乗り換え自由に周遊するグディングス・リナの歩み その1

VARIOUS ARTISTS 『TWO, THREE, BREAKS!』 ADJUST AUDIO(2000)
リナがDJ出演していたイヴェントのコンピながら、シンガーとしてWSFF2102との“Wondering Balloon”を披露。『サーカスの娘』収録のものとは別ヴァージョン。


VARIOUS ARTISTS 『Tags Of The Times 3』 MARY JOY(2001)
リナの新作にも登場するSHING02と、アンチコンのドーズ・ワンらによる“Confessions(Of The Three Men)”にコーラスで客演。効果音的な起用ながら幻想的に響く。

G.RINA 『サーカスの娘』 ANGEL'S EGG(2003)
まだ英語詞のほうが耳に残るファースト・アルバム。歌い方が現在に比べて椎名林檎っぽくシアトリカルに聴こえるのは妙に新鮮か。ドラムンベースからボサノヴァ、ジャイヴ、ミュゼット……と一曲ごとに表情を変えていく楽しいアレンジも含めて、この時点ですべてを自作自演する才気には恐れ入るしかない。

PLAYA 『ODORAMA DREAMS』 DIW THE GARDEN(2003)
リナのバックを務めるなどしたマルチ・クリエイターのKATOKUNNLEEを中心とするプロジェクトの初作。ここでリナは“彼女の事情”を歌うほか、“E.L.A.”のソングライトに参加。以降の作品でも共演は続いていく。

G.RINA 『A GIRL FROM A CIRCUS REMIXES』 ANGEL'S EGG(2004)
DJセニョリーナを筆頭に、大沢伸一やKATOKUNNLEE、ビガ・ブッシュ、アルファらが参加したリミックス集。ブリストル勢のダビーな手捌きも歌にマッチしているが、やはりDJ BAKUの斬刻な仕事がズバ抜けて刺激的だ。なお、リナは今年登場したNOIZED PHUNK(=BAKU)のEPに客演。

BIGGA BUSH 『Bigga Bush Free』 Stereo Deluxe(2004)
『A GIRL FROM A CIRCUS REMIXES』にも駆けつけていた元ロッカーズ・ハイファイの鬼才! ここでは『サーカスの娘』初収の“Self Judgement”を彼がダビーに再構築する形で共演。

RUB-A-DUB MARKET 『Computerize it』 FLYING HIGH(2004)
この後もリナとはさまざまな形で絡んでいくフロム東京のレゲエ・ユニット。この初作ではリナが“System”に客演して雰囲気のある歌唱を澄み渡らせている。

G.RINA 『漂流上手』 ANGEL'S EGG(2005)
ほぼ全曲が日本語詞になった2作目。ジャジーで賑々しい“山の手マジックカーペットライド”から、万華鏡のようなアレンジと一体化した言葉がスルスル入ってくる。無国籍民謡(?)っぽいアーシーな味わい深さと心地良い歌謡性が加味された最上級に快い傑作。“ものがたり”とか名曲だらけよ!

TAICHI MASTER 『DISCO-NNECTION』 EMI Music Japan(2005)
イヴェント〈23B〉時代から縁のあるクリエイターのアーティスト・デビュー作で、リナは“LOVELOCITY”に参上。ベースをブヨブヨ増強したアシッド・エレクトロに乗せて聴かせる低温動物っぽい歌声がクール!

G.RINA 『東京のジプシー』 ANGEL'S EGG(2005)
『漂流上手』中でも評価の高かった“東京のジプシー”を軸にした10曲入りのEP。同曲の別ヴァージョンに加え、ボサノヴァ版の“大丈夫だよ”、沢田研二の名曲をアタックの強いベース仕立てにした“ス・ト・リ・ッ・パ・ー”と楽しみどころ多し! アイデアの断片的なインタールードも興味深い。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年12月06日 20:00

ソース: 『bounce』 293号(2007/11/25)

文/出嶌 孝次