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インタビュー

マーティン・テレフェとサーシャ・スカーベックが掛けた音の魔法!

 トリスタン・プリティマンの新たな魅力を詰め込んだ『Hello』。その魅力を伝えるために大きな役割を果たしたのが、マーティン・テレフェとサーシャ・スカーベックの2人である。マーティンはロン・セクスミス『Cobblestone Runway』(2002年)などで名を馳せたプロデューサーで、サーシャはソングライター。2人が組むようになったのは比較的最近のことのようで、このコンビでの代表的な仕事といえばやはりジェイムス・ブラントやケイティー・タンストールあたりだろうか。ともあれ、アーティストの心情を丁寧に汲み上げながらも、60~70年代のロック/ソウルに通じるスモーキーで温かみのある音を作ることで評判を呼んでいる。だが、彼らがこれまで携わってきたのはUKのアーティストが中心。US西海岸出身の乾いたサウンドが特徴的なトリスタンと組むのは意外な気がした。しかし、彼女自身は「ジェイムス・ブラントは友人だし、ファンでもあるから、プロデュースした2人のことは以前から知っていたの。だからディレクターに〈彼らとアルバム制作をしない?〉って提案された時は大喜びしたわ! レコーディングは2人が所有するスタジオで行ったんだけど、多種のヴィンテージ楽器があるなかで互いにアイデアを出し合いながら、気楽な雰囲気で制作できた。とっても素晴らしい経験だったわ」とすっかり満足している様子。実際に本作を聴いてみると、トリスタンの持つオープンなキャラクターと、彼らの温かみとが絶妙に融合し、共にこれまでの作品では表現したことのない音色を響かせているのである。
▼マーティン・テレフェとサーシャ・スカーベックのコンビが手掛けた作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年02月28日 16:00

更新: 2008年02月28日 17:10

ソース: 『bounce』 296号(2008/2/25)

文/松永 尚久