近年の安室を支えるブレーン、Nao'ymtとmichicoに大注目!
Nao'ymtといえば、YA-KYIMやLITTLE、LUNA、CHEMISTRY、May J.など幅広い面々をプロデュースし、三浦大知のニュー・シングルも手掛けたばかりという敏腕プロデューサー/ソングライターである。そんな彼にとって転機となったのが、まさに安室の『Queen of Hip-Pop』だったそうで、デモ・トラック集に収められていたトラックを気に入られたのがきっかけとのこと。彼いわく安室は「新しいものに対するアンテナが確か」で、互いにアイデアをやりとりしながら正解を導き出していくということだが、最初の仕事の時点から彼女の耳の確かさには驚かされたのだという。
「当時のR&Bはトラックがシンプルなほど格好良いという流れがあって、デモ段階では本当にシンプルな構成のトラックでした。ただ、日本のマーケット的に〈もっと派手に、音数を足して〉と言われるのが常だったので、音を足したものに改訂しておいたんです。そうしたら、それを聴いた安室さんから〈前のシンプルなほうが良かった〉と言われ、〈わかってくれる人がいた!〉と驚きと共に嬉しくなったのをいまでも覚えています」。
今年に入ってからの彼は、プロデューサー・アルバム的な『Nao'ymt wit' -1st Season-』を発表し、そこでは自身の属するJINEの復活曲も披露……この後の展開にも期待できそうだ!
GIANT SWINGを主宰するT.Kuraのパートナーとして、あるいは単独でもプロデュース/ソングライトを手掛けるmichico。本文で安室が語っているように、michicoと積み重ねてきたコラボの数々が安室の表現者としての成長を促してきたのは疑いない。転機となった“WANT ME, WANT ME”から最近の『60s 70s 80s』収録曲に至るまで、michicoの書くフロウは聴けばすぐにそれとわかるほど個性的なもので、それはそのまま安室のエッジーなイメージに繋がってきたのだ。いっしょに仕事をしてみて、「〈安室奈美恵〉というアーティストを自身でクリエイトしている、強くて気骨のあるクレヴァーな女性だということを知った」とmichicoは語る。
「基本的に彼女はトラックのみの段階で曲を選ぶので、私はその曲自体が訴えているテイストを引き出す形でライティングするんですが、つまりトラックを選んだ時点で、彼女の意図もおのずと反映されるものなんです」。
対等な立場でやりとりするからこそ創造性の高い名曲が生まれてくるのだろう。そんなmichicoは最近もEXILEの新曲をT.Kuraと手掛けたばかりで、J-SOUL BROTHERSやCrystal Kayらのプロデュース仕事を継続中。この後に控えている、彼女自身の久々となるアルバムも楽しみでならない!
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