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インタビュー

HOLIDAYS OF SEVENTEEN

名プロデューサーを迎え、これ以上ないスタートを切った福岡のトップランナー。国境も越えて勝負するいまが飛躍の時だ!


  甘くて切ない青春映画のように、ロマンティックなバンド名がサウンドを象徴している。HOLIDAYS OF SEVENTEENは2004年に福岡大学の音楽サークル内で結成され、当初はファンクっぽい音楽性だったそうだが、ギター・ロックやパワー・ポップ系のサウンドにみずからの適性を見い出してからは快進撃を開始。キーボードの多彩な音色を生かした、パワフル&メロディアスなサウンドを進化させて現在に至る。

「メンバーが思う格好良いものを形にしたのが〈ホリデイズ・サウンド〉ですね。曲によってウィーザーやファウンテインズ・オブ・ウェインなどパワー・ポップ系のアーティストからも影響を受けているし、オアシス、ビートルズなどのUKのバンドからも刺激をたくさんもらっています」(三浦太郎、ヴォーカル/ギター)。

 今年5月にドラマーがチェンジし、心機一転して音も気持ちもリフレッシュ。その勢いを余すところなく詰め込んだのが、このファースト・フル・アルバム『YEAH』である。

「結成当時から演っている曲とか古い曲も多く収録していて、集大成的な作品になるだろうなと思って作っていました。出来上がりを聴いて、自分たちが思っていた以上に〈こんなイイ曲なんだぁ〉って」(三浦)。

 プロデュースはウィーザーをはじめ数多くの大物バンドを手掛け、グラミー賞を3度も受賞しているクリス・ショウ。先行シングルとなった“Hey, Scissorman!”に代表されるミッド・テンポのパワー・ポップ・サウンドに、泣かせるツボを心得たキャッチーなサビ、あるいは“Moonlight On You”や“Feels Like Sunday Is Far Away”など、曲中に突然ワルツのリズムやラテンのビートを放り込む意表を突いたアレンジの妙、そして“Letter”“Untitled”といったロック・バラードの大作を聴くに、バンドの才能の埋蔵量が豊かなのはあきらかだ。

「メンバーそれぞれが聴いてきた音楽はロックだけじゃないので、それらの要素をちょっとした遊び心として加えて大マジで演る。それをできるのが僕たちの魅力だと思います。歌メロはとても重要なので、それを活かすためにもより心地良いコーラスやアンサンブルにしています」(山下蓬、キーボード)。

 10月からは初のUS公演を含むツアーが始まる。日本代表・HOLIDAYS OF SEVENTEEN、飛躍の時はまさにいま!である。

「USは楽しみで仕方ないですね! 不安もありますが海外のバンドに影響を受けて、英詞でやっているバンドとして正々堂々とロックで勝負に行ってきます。日本でも初めて行くところがたくさんあるので、その場その場にしっかり爪痕を残したいです。皆さんとどこかで会えるのを楽しみにしています」(三浦)。

▼HOLIDAYS OF SEVENTEENの作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年09月11日 00:00

更新: 2008年09月11日 17:45

ソース: 『bounce』 302号(2008/8/25)

文/宮本 英夫