インタビュー

ホニャララな4人の課外活動

● 星野源(ギター/マリンバ)
SAKEROCKでの活動もさることながら、俳優としてもメキメキと頭角を現しているマルチな才能の持ち主。細野晴臣へのリスペクトが全開なことでもお馴染みで、SAKEROCKの結成も細野の『泰安洋行』なくしては語れない(!?)模様。実際に2人の親交は厚く、昨年はサケロックオールスターズで『細野晴臣トリビュート』に参加したほか、細野主宰のdaisyworld discsのコンピ『daisy holiday presented by細野晴臣』に“デイジーお味噌汁”を提供。この曲はマリンバとピアノを主役にした素朴な趣のインストで、アナログ・レコーディングの質感がその味わいをいっそう引き立たせている。いつかこの2人で共作……なんてこともあるかも。また細野関連以外でも、ビートルズのカヴァー・コンピ〈りんごの子守唄〉で、ジョージ・ハリスン“All Things Must Pass”をEGO-WRAPPIN'の中納良恵とデュエットしたり、高田漣のソロ作『12 notes』ではヴォーカリストとして、寺尾紗穂『御身 onmi』にはアコギで参加している。

● 田中馨(ベース)
Co-rchestraの野々歩、ヒネモスのタカハシペチカとのアコースティック・ユニット、ショピンでも活動中。フィドルやシタール、トイ・ピアノのほか、各種生活用品を用いたファンシーなサウンドがキュートな同ユニットで、アルバム『ユーテンジェルグの缶詰工場』を今年発表した。またトクマルシューゴの『Exit』や、11月3日にリリースされるCo-rchestra・小田晃生のソロ作『発明』には伊藤大地と共に参加している。

● 浜野謙太(トロンボーン)
課外活動が精力的すぎるのがこの方。サックス奏者の福島幹夫率いるパンクなジャズ・バンド、KILLING FLOOR(伊藤大地もメンバー)に、ライヴでの名マスコット(失礼!)ぶりも可愛らしいASA-CHANG&ブルーハッツ、そしてヴォーカルを担当するGENTLE FOREST JAZZ BANDなど、すべて正式メンバーとして活動している。なかでも注目なのは、なにげに長い活動歴を誇るらしい〈浜野謙太と在日ファンク〉。音源は未発表ながら現在SAKEROCKと同じくらい本気度数高めに感じられるバンドで、リスペクトするJBマナーのファンクを身体いっぱいに表現する彼の姿には感動すら覚える。今後どんな展開を見せるのか……。また、ハシケンやHARCOらの作品に慎ましく参加していたりも。

● 伊藤大地(ドラムス)
『ホニャララ』にも参加したキーボーディスト・野村卓史とのユニット、グッドラックヘイワでドラムスと口笛などを担当。その最新作『PATCHWORK』ではクラムボンのmitoが数曲プロデュースを担当したほか、ショピンら気心の知れた仲間たちが集まり、心躍るような賑やかで楽しいサウンドを聴くことができる。また、〈浜野謙太と在日ファンク〉のメンバーであり、今年密かに結成されたおおはた雄一(彼の作品『ふたつの朝』にも参加)率いるブルース・バンド、ランブリンバンドの一員でもあるらしい。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年11月06日 22:00

更新: 2008年12月19日 14:44

ソース: 『bounce』 304号(2008/10/25)

文/加藤 直子