cutman-boocheのサウンドに漂っているさまざまな音繋がり
ハナレグミ 『あいのわ』 スピードスター(2009)
聴き手の心を掴んで離さない、平成の2大ハスキー・ヴォイス繋がり――てのはともかく、弾き語りでも十分伝わる歌と言葉を主軸に、その繊細な魅力をより細やかに、かつ鮮やかに伝えるため、この作品では曲ごとにカラフルなアレンジが施されている。その部分こそcutmanとシンクロしている。*宮内
木村充輝 『小さな花』 JUST LUCK(2006)
聴き手の心を掴んで離さない、浪花の新旧ハスキー・ヴォイス繋がり――てのはともかく、ゴリ押し的なエンターテイナー風情というのではない、ブルースをルーツにしたシャイでセンシティヴでイノセントな歌と言葉には、世代を超えたシンパシーが感じられるのでは!? *宮内
JOHN BUTLER TRIO 『Grand National』 Atlantic(2007)
意図せずともcutmanがサーフ系に括られてしまうのは、このトリオの存在が大きい。勝手なカテゴライズはさておいて、ルーツ音楽との距離感やトリオ編成におけるアレンジ力、絶妙なバランスで花咲くジャムの交歓など、サウンド面での共通項は多い。*宮内
KEATON SIMONS 『Can You Hear Me』 CBS(2008)
G・ラヴの存在がcutman-boo-che誕生のきっかけだそうですが、このUSのシンガー・ソングライターもG・ラヴやcutmanと同様に、〈いまのブルース〉を探求するアーティストと言えるかも。派手さはないが生真面目にギターを鳴らすミディアム・ナンバーが粋ったらない。*加藤
JOHN RANKIN 『Guitar Gumbo』 Hapi Scratch(2002)
ニューオーリンズのギタリスト。ギターとハーモニカを吹きながらブルースやブギをガンボのように煮込んだ、陽気でレイドバックしたサウンドが心地良い。ウリョンの弾くギターも彼同様に渋くて軽妙で、ちょっぴり切なさが滲んでいるようにも。*加藤
BIG STRIDES 『Super Custom Limited』 Tall Order(2008)
ロンドンを拠点に活動する、70年代ブルース・ロック志向の強い3人組。結成時期もcutmanとほぼいっしょで、普通に同世代のロックを通過したうえで、いまの時代にルーツ音楽の影響下にあるサウンドを、同じ編成で奏でている。いっしょにツアーすればいいのに。*宮内
LAKE TROUT 『Volume For The Rest Of It』 SNS(1999)
『my way』収録の“Gotham”におけるヒップホップ的アプローチからは、このボルティモアのバンドが浮かぶ。いまやレディオヘッドみたいな音になってるけど、もとは人力ブレイクビーツを操って即興演奏をするジャム・バンド風情だった。土臭いのにモワッとアーバンな薫りが漂うクールネスも通じるかと。*加藤
Cocco 『クムイウタ』 スピードスター(1998)
本作収録のヒット曲“強く儚い者たち”を、武嶋聡、浜野謙太のホーンを交えた温かみのあるアコースティック・アレンジでカヴァー。ウリョンが中学の時から好きな曲だそうで、カラオケでも歌っているそう。彼いわく「いまの時代にすごく必要な曲なんじゃないか」と思って今回のカヴァー曲に選んだのだとか。*宮内
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