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インタビュー

Jason Falkner(3)

僕の音楽は聴く人を別の世界に連れていけると思う

――新作には力強いロック・ナンバーとバラードが収録されていますが、自分に向いているのはどちらだと?

「間違いなく、スロウで、より内省的な曲のほうが書くのもレコーディングするのも難しいよ。特大のアンプで頭を吹き飛ばすような騒音小僧になるのは簡単だけど、野暮ったくせずに静かで心に響く曲も書くようにしている。それも挑戦さ」

――どちらかと言うと、シンプルな曲が並ぶなかで“Y.E.S”はゴージャスなオーヴァーダブがとても印象的ですね。この曲を収録した意図は?

「ずっとインストの曲を作りたかったんだよ。元々は歌詞を入れるつもりだったんだけど、ヴォーカルが入っていないトラックを聴いた途端、それに惚れ込んでしまってそのままにしてみた。コーラスの〈No matter what you do, It all comes back to you(何をしても自分に巡り巡って戻ってくる)〉という部分は僕なりの人生哲学を簡単に表しているじゃないかと思うよ」

――アルバム・タイトルに込めた意味や想いはどんなことでしょうか?

「ええと、〈ノイズ・フロア〉というのは簡単に言えば、レコーディング中に入るヒスノイズだったり音楽とは関係ないノイズの集まりだったりを意味しているんだけど、このタイトルには人の頭のなかにある雑念という意味を込めているんだ。それは人として、あるいはアーティストとして新たな可能性に辿りつくのを阻害してしまう、まどろっこしい自問自答でもあるわけさ」

――新作を通してファンにはどんなことを感じてほしいですか?

「僕が作る音楽にはいかに真実味があるかってことを感じ取ってほしいな。有機栽培のように、できる限りそのままの持ち味を活かせるように作っているんだ。作曲の過程でもズルをするようことをしていないし、すべての楽器のすべての音をひとつひとつ演奏しているし、それに特に歌詞には力を入れて取り組んだ。新しい切り口で何かを言うってことは僕にとっても大切なことだしね。僕の音楽は聴く人を別の世界に連れていけると思う。そこに行ければ、僕のことをもっと理解できるだろうし、いままで存在さえ知らなかった物だって見せることができるかもしれないしね」

――11月には来日公演も決まりました。新曲を生で聴くのがいまから楽しみですが、どんなライヴを期待していればいいですか?

「たぶん4人編成で、みんなで楽しく演奏することになると思うよ。だって、僕らはみんな日本でライヴをするのが大好きだからね!」

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掲載: 2009年09月02日 19:00

更新: 2009年09月02日 19:44

文/山口 智男