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インタビュー

辻村兄弟のステキなお仕事――(2)

 

8. 原田知世 『music & me』 IN THE GARDEN(2007)

時をかける歌姫がデビュー25周年の年に発表したアルバムで2曲に参加。豪文が気合いを入れて書き下ろしたという“くちなしの丘”は彼女の可憐な歌声を魅力的に際立たせる心優しきフォーキー・バラードだ。またビートルズ“I Will”では豪文との小粋なデュエットが披露されている。*桑原

9. 『細野晴臣STRANGE SONG BOOK -Tribute to Haruomi Hosono 2-』 commmons(2008)

ドクター・ジョンも参加したハリー細野のトリビュート第2弾で、『はらいそ』収録の“四面道歌”を牧歌的にカヴァー。ひなびた音色を放つバンジョーの使い方など、エキゾ表現の巧さは流石。*桑原

10. 吉田靖 『Little Grace』 noble(2008)

ピアノやアコギ、ヴァイオリンなど生楽器を主体にした本作に、友晴が“under calf, winged steps”“lullaby for rainsongs”の2曲で参加。弦の軋みさえもはっきりと聴こえるミニマルな編成の隙間に艶やかなミュージカル・ソウの旋律を漂わせている。*土田

11. 『Tribute to David Bowie』 フォーサイド(2008)

ROLLYや野宮真貴らが集ったデヴィッド・ボウイのカヴァー集で、キセルが取り上げたのは隠れた名曲“Silly Boy Blue”。気怠いリズムボックスの上を甘くも上品な旋律がゆっくりと滑っていくインドア・ポップの名品になっている。*桑原

12. 『daisy holiday presented by細野晴臣 daisyworld discs(2008)

細野晴臣のレーベルの新装開店を祝って作られたコンピに、“君の犬”を提供。ほのぼの系の楽曲が多く並ぶなかに、人懐っこいメロディーを持ったこのハートフルなフォーク・ナンバーも仲良さげに溶け込んでいる。*桑原

13. 原田郁子 『銀河』 コロムビア(2008)

2008年に発表されたソロ3作目には、豪文が2曲を書き下ろし。ファンタスティックなピアノの1フレーズが全編を貫く“ある かたち”と、エンディングを素朴な温かさで包み込む“約束の花”――共に慈愛に満ちた歌声と優しい兄節とのハマり具合に涙。 *土田

14. 高田渡 『高田渡、旅の記録 上巻』 アルタミラ(2008)

参加作ではないが、ライヴでしばしば彼の曲を採り上げるなど2人が敬意を表し続けていることを踏まえて紹介したい。これは高田のライヴ集で、収録曲“鮪に鰯”はキセルのシングル“渚の国”のカップリングでカヴァーされた。*桑原

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年06月22日 13:44

更新: 2010年06月22日 13:48

ソース: bounce 321号 (2010年5月25日発行)

ディスクガイド/桑原シロー、土田真弓