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インタビュー

BUMP OF CHICKENのこれまで

 

当欄では、実はかなり長いBUMP OF CHICKENの歴史を辿ってみよう。80年代、千葉の幼稚園で同級生だった4人は、中学3年生になった94年にバンドを結成する。高校時代には数々のコンテストで表彰されるなど、早くも才能の萌芽を見せていたようだ。以降も地元や東京のライヴハウスを中心に地道な活動を続け、99年にファースト・アルバム『FLAME VEIN』を発表。ストレートな蒼い情熱を託した名曲揃いの同作を引っ提げて初の全国ツアーも行い、徐々にその人気は全国に伝播していく。そして2000年には傑作『THE LIVING DEAD』で圧倒的な支持を集め、多数の夏フェスやイヴェントにも出演。粗削りだが鮮烈なパフォーマンスが熱狂的に受け入れられた。そして2001年のシングル“天体観測”の大ヒットを経て、凄まじい期待と注目のなかで発表された2002年作『jupiter』では、サウンドの劇的な進化とアイデンティティーを模索する歌詞の深化をなし遂げ、一躍時代の寵児に!

しかしそれ以降、加熱する人気とは裏腹に彼らは表立った活動のペースを下げ、ときどき行うライヴやツアー以外は長い制作作業に没頭するようになる。2004年には壮大でドラマ性の高い大作『ユグドラシル』を発表。続く、藤原基央のソロ名義によるゲームのサントラ『SONG FOR TALES OF THE ABYSS』は、クラシカルなスコアにまぎれもない藤原節のメロディーが刻印されている。2007年には藤原による絵本が付いた、これまた大作の『orbital period』を、2008年は“ラフメイカー”など佳曲の多かったシングルのカップリング集に新曲を加えた『present from you』を届けてくれた。そして彼ら4人の歩みはニュー・アルバム『COSMONAUT』へ、またそのはるか先までも続く。

 

▼BUMP OF CHICKEN関連の作品を紹介。

左から、99年作『FLAME VEIN』、2000年作『THE LIVING DEAD』(共にハイライン/トイズファクトリー)、2002年作『jupiter』、2004年作『ユグドラシル』、藤原基央による2006年のサントラ『SONG FOR TALES OF THE ABYSS』、2007年作『orbital period』、シングルのカップリング集『present from you』(すべてトイズファクトリー)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年12月15日 17:58

ソース: bounce 328号 (2010年12月25日発行)

文/鬼頭隆生