インタビュー

〈チーム・ジャズミン〉のキャプテン、ミッシー・エリオットはどうしてる?

 

例えば変なボディスーツを着たり変な顔を作ってみせたりするニッキー・ミナージュの表現にミッシー・エリオットを思い出し、彼女の長きに渡る不在を痛感する人も多いかもしれない。ひと頃はその個性的なパフォーマンスを以て自身の作品に客演にプロデュースに……と八面六臂の活躍を繰り広げていたミッシーだが、オリジナル・アルバムは2005年の『The Cookbook』から途絶えたままで、ベスト盤を出して以降は表舞台に登場する機会がほとんどない。実際はR&Bチャート1位を記録したモニカの最新ヒット“Everything To Me”をプロデュースしたり、今回のジャズミンのアルバムでも3曲を手掛けているわけだから、裏方としての影響力は確実にキープされているのだろうが、本人がフロントに立つ機会はアンジー・ストーンやシアラらの楽曲に残したいくつかの客演のみなのは少々残念だ。

ところで、その“Everything To Me”ではジャズミンもソングライターに名を連ねているが、よく考えるとジェニファー・ハドソンの“I'm His Only Woman”(2008年)も、もっと遡ったファンテイジアの“Selfish(I Want You to Myself)”(2004年)でもジャズミンが共作にあたっているというのは興味深いというか何というか……。この後にはトゥイートの新作も控えているが、3年ほど延期を続けているミッシー自身のアルバム『Block Party』も楽しみに待ちたいところである。

 

▼関連盤を紹介。

左から、ミッシー・エリオットのベスト盤『Respect M.E.』(Atlantic)、モニカの2010年作『Still Standing』(J)、シアラの2009年作『Fantasy Ride』(LaFace/Jive)、ジェニファー・ハドソンの2008年作『Jennifer Hudson』(Arista)、ファンテイジアの2004年作『Free Yourself』(J)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年12月21日 16:27

更新: 2010年12月21日 16:28

ソース: bounce 327号 (2010年11月25日発行)

文/狛犬

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