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インタビュー

Lillies and Remains 『TRANSPERSONAL』

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年05月20日 21:52

更新: 2011年05月20日 21:53

ソース: bounce 330号 (2011年3月25日発行)

インタヴュー・文/金子厚武

 

昨年のUKツアーも評判を呼び、ますます注目を集める彼ら。〈自分を超える〉べく、いま作りたい音を鳴らしたという新作は聴くべき!

 

Lillies and Remains_A

 

Lillies and Remainsの約2年ぶりとなるフル・アルバム『TRANSPERSONAL』。共同プロデューサーにmetalmouseを迎え、プロダクションの向上を図った昨年のミニ・アルバム『MERU』の経験を踏まえて導入したというヴィンテージのシンセ・サウンドを前面に押し出した、ポップな作品に仕上がっている。

「サウンド的には80年代から90年代前半の、ダサイとカッコイイの間みたいなところがいちばんドキドキする音なんです。デペッシュ・モードとかめっちゃ好きなんで、今回は特にニューロマ(ンティック)とかあのへんの感じですね」(KENT、ヴォーカル/ギター:以下同)。

1曲目の“Across the Line”こそザクザクとしたギター・リフで畳み掛けるナンバーではあるものの、初期のゴシックなポスト・パンクのイメージからはだいぶ離れたと言って良いだろう。それには近年のリスナーとしての変化が関係しているようだ。

「ここ3年ぐらいほとんどロックを聴いてなかったんですよ。僕はポスト・パンク・リヴァイヴァルみたいなところをモロに通ってて、追いかけてたバンドもいっぱいいたんですけど、そこに〈出きった感〉があって、それでエレクトロニックなほうに行ってたんです。DE DE(MOUSE)さんとか、世界観のある人が好きですね。でもアリエル・ピンク(ス・ホーンテッド・グラフィティ)の最新作がホント良かったんで、最近やっと引き戻されました」。

エレクトロニックな方面へのシフトや、EPから引き続き参加しているmetalmouseとの共同作業は、曲作りの面において大きな影響を与えている。これまではロック的な足し算の要素が多かった彼らの楽曲に、引きの美学が加わっているのだ。

「僕は基本足し算しかできなかったんですけど、彼(metalmouse)の場合は最小限の音で昂揚感を出していくような音楽をやってるんで、僕が作ったものからすごく引こうとしてくるんですよ。でも、そういう視点が加わったのは良かったですね。重ねすぎても、展開が変わりすぎてもどうだろうって思うし。そういうことじゃなくて、曲にうねりを付けるのが昔より上手くなったと思います」。

タイトルの『TRANSPERSONAL』は、〈自分を超えること〉をテーマとした〈トランスパーソナル心理学〉との出会いから名付けられたという。

「僕は人生をシリアスに生きたいと思っていて、人生楽しければいいとか人を傷つけなければ何をしてもいいっていう考えにはどうしても馴染めないんです。でも宗教観も特にないっていうことにずっと苛まれてたんで、こういうのは自分にとって生きるストーリーをくれるんですよ。自分の力をいちばん発揮できることをしないとあかんっていうメッセージがあって、僕がいちばん得意なことはやっぱり曲を作ることなんですよね」。

 

▼Lillies and Remainsの作品を紹介。

左から、2008年のミニ・アルバム『Moralist S.S.』、2009年作『Part of Grace』、2010年のミニ・アルバム『MERU』(すべてFifty One)

 

▼関連盤を紹介。

metalmouseの2007年作『Tales About Sheep』(stair)

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