インタビュー

ジェシーJから繋がる、2011年式UKポップスの常識・非常識のようなもの――(2)

 

【ブリティッシュ・インヴェイジョン】 アデルの勢いは説明不要ですが、よく考えれば4年前のレオナあたりから、エイミー、ナターシャ・ベディングフィールド、ジェイ・ショーン、タイオ・クルーズ、タイニー・テンパー……と全米ブレイクは数珠つなぎ状態で、もはや第何次インヴェイジョンなのか区切り方がわかりません。つまり、ビートルズやデュラン・デュランの時代と比べれば、UK勢のUSにおける活躍もブームじゃなく定着してきたということでしょうね。ただ、リアーナ『Good Girl Gone Bad』の世界制覇もレディ・ガガ現象もUKが発火点だったことを思えば、欧米を中心としたタイプのメインストリーム・ポップがUK的なセンスで埋め尽くされるのも当然のように思えます。

 

▼関連盤を紹介。

左から、タイニー・テンパーの2010年作『Disc-Overy』(DL/Parlophone)、タイオ・クルーズの2009年作『Rokstarr』(Island)、レディ・ガガのニュー・アルバム『Born This Way』(Streamline/KonLive/Interscope/ユニバーサル)

 

【ソングライター】 ジェシーがライティングに関わった曲は、クリス・ブラウンの“I Need This”(ジェシー自身も今回披露)とマイリー・サイラスの“Party In The U.S.A.”。全米1位に輝いた後者を英国娘が書いてるのもおもしろいですが、もともとリアーナを想定して書かれたというのは有名な話。なお、ジェシーのデビュー曲“Do It Like A Dude”も後にリアーナ“Rude Boy”になるオケに乗せて曲を書いていた際に思い浮かんで自分用にキープしたものらしく……なかなかしっかりしてますね。

 

▼関連盤を紹介。

左から、クリス・ブラウンの2009年作『Graffiti: Deluxe Edition』(Jive)、マイリー・サイラスの2009年作『The Time Of Our Lives』(Hollywood)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年06月01日 18:00

更新: 2011年06月01日 22:17

ソース: bounce 332号 (2011年5月25日発行)

文/出嶌孝次

記事ナビ