インタビュー

INTERVIEW(2)――いまになって気付く青春



いまになって気付く青春



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アルバムのリリースに合わせて5月からは全国ツアーの開催も決定。彼らの地元でもある小田原市民会館を皮切りに、北は北海道から南は福岡まで全国13か所を巡る〈aobozu TOUR 2012 ~夜型人間は朝眠る~〉がスタートする。

「はじめから狙っていたわけではないんですが、地元から始められるというのはすごく嬉しいですね。でもどこか気恥ずかしい部分もあるんです。普段はライヴに来ない友人たちも〈小田原なら行くよ〉と言ってくれる人が多くて」(渡辺拓郎、ドラムス)。

「昔のあだ名で呼ばれたり、MCの時にヤジとか飛んできたら嫌だよね。地元ならではといえるかもしれないけど(笑)」(藤森真一、ベース)。

高校のときにバンド仲間だったhozzyと藤森、そして藤森と幼馴染みだった田中、田中と高校の同級生だった拓郎から成る4人。幼い頃から小田原で育ち、高校時代を共に過ごした彼らだからこそ生まれた楽曲が、アルバムより先行カットされた“ホタル”だ。小田急線の蛍田駅が登場するこの曲のテーマは、ズバリ青春。大人になるということはどういうことなのか、少年が抱く大人への疑問や不安。そんな思いを胸に過ごした当時の情景が思わず浮かんでくる、そんな歌に仕上がっている

「僕らはデビューした当時〈青春パンク〉と呼ばれていた時期があって、勢いでなんでもできるような無敵感があった。〈若さ=青春〉みたいな、若さゆえの勢いがあったんですね。でも、あれから10年近くが経って、〈〉いまになってようやく気付く青春〉があるんだなって思ったんです。この歳になって感じる青春を歌にしてみました」(hozzy)。

「何かを振り返ったり昔を懐かしんだりする気持ちはまったくないんですけど、自分たちの足元というか、自分たちはどこから来たんだっけ?ということをもう一度確認しつつ、そこからさらに高く飛びたいなって、そんな〈意識〉が〈無意識〉のなかにあったのかもしれないですね」(田中)。

「それこそ、当時は『スタンド・バイ・ミー』みたいに夜中に線路を歩いたりもしました。まるで映画の再現みたいに、橋に差し掛かったときに後ろから貨物列車が近づいてきて……僕らは橋の手前にいたので、映画みたいに橋の上を逃げることなく手前でよけられたのでよかったですけどね(笑)。海に行けば、決まって服のまま全員で海に飛び込んだり、いろんな思い出が浮かんできます」(藤森)。

「僕らの地元の最寄り駅が小田急線の蛍田駅なんです。同じ神奈川出身のアーティストとして、いきものがかりの曲が小田急線の本厚木駅や海老名駅のホームで流れているように、今度は僕らの楽曲が蛍田駅とか小田原駅で流れてくれたら嬉しいですね。蛍田駅、小田原駅の駅長さん、よろしくお願いします(笑)!」(拓郎)。


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掲載: 2012年04月11日 17:59

更新: 2012年04月11日 17:59

インタヴュー・文/持田博行(マザープロダクションズ)

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