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インタビュー

『MUSIC』を彩った豪華アレンジャーを全員紹介&各曲解説をドドンと❤――(1)

 

AVANT-GARDE EYES

 

〈泣きゲー〉と呼ばれるジャンルを作り上げたPCゲーム・ブランド、Keyのゲーム・シナリオライターであり、音楽プロデューサーの麻枝准との仕事で名を上げたユニット。その麻枝が初めてアニメのシナリオを担当した2010年の大ヒット作「Angel Beats!」の劇伴をすべて担当し、大きな話題を集めた。また、同アニメ繋がりで携わったLiSA“終わりのない歌”も麻枝とのタッグによるものだ。そして今回彼らが参加した“雨”では、得意とする繊細なタッチのピアノとストリングスをフィーチャーし、細やかな空間系SEでドラマティックなモノローグをより感動的に盛り上げている。

 

▼関連盤を紹介。

左から、2010年のサントラ『Angel Beats!』(Glory Heaven)、LiSAの2012年作『LOVER"S"MILE』(ソニー)

 

 

a.k.a.dRESS

 

自身が率いるユニット・ave;newではほぼすべての楽曲を手掛け、PCゲーム・シーンで印象的なガールズ・ポップを量産してきたプロデューサー。プレイヤーとしてもアンティック-珈琲店-のレコーディングに参加している。彼のサウンドはトランスなどを基調としたデジタルなポップスが真骨頂だが、『MUSIC』収録の、清が声優の堀江由衣に提供した“インモラリスト”のセルフ・カヴァーでは、ave;newの別働隊である電波ソング・ユニット、あべにゅうぷろじぇくとを彷彿とさせるエキセントリックなビートの打ち込みとシンセ・アレンジを披露している。

 

▼関連盤を紹介。

あべにゅうぷろじぇくとで参加した2011年のシングル“オンナのコって♪マジ☆超えんじぇる!! / Shining☆Star”(ポニーキャニオン)

 

 

たかはしごう

 

声優・林原めぐみの歌手活動を、長年に渡り作家としてサポートしてきたたかはし。近年は制作活動から若干距離を置いていたが、清作曲の堀江由衣“インモラリスト”で編曲を担当し、健在ぶりをアピールした。今回、清の“おどれどつきまわしたろか”では琴を用いた和サウンドとスウィンギンなジャズを融合させているが、これは2002年に彼が作編曲した林原めぐみ“KOIBUMI”で聴かせている和テイストとヒップホップの合体を思い出させるものに。ちなみに彼の実姉は、“残酷な天使のテーゼ”でお馴染みの高橋洋子である。

 

▼関連盤を紹介。

林原めぐみの2004年作『Center color』(スターチャイルド)

 

 

川田瑠夏

 

早稲田大学卒業後に渡米し、名門・バークリー音楽大学で学んだ経歴を持つ作編曲家。キーボーディストとしてもアイドリング!!!などのツアー・サポートを務める。作家としての彼女の名をアニメ界隈に知らしめたのは、「さよなら絶望先生」シリーズにおける個性的なキャラクター・ソングの数々だが、NHKの人気子供向け料理番組「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」で主役の福原遥が歌った“キッチンはマイステージ”も有名。そして、清の“GENERATION GAPなんて言わせない!”では、スタイリッシュでキュートなジャズ・アレンジを披露している。

 

▼関連盤を紹介。

左から、「懺・さよなら絶望先生」のキャラクター・ソング集『絶望歌謡大全集2』(スターチャイルド)、福原遥の2009年作『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん! まいん歌のレシピ 1』(キング)

 

 

宮川弾

 

〈渋谷系〉を代表したバンドのひとつ、ラブ・タンバリンズでキーボーディストとして活躍し、解散後はプロデューサー、サポート・ミュージシャンとして活躍——なんて説明はもはや不要か? 自身のソロ作もマイペースに発表する一方で、安藤裕子やカーネーション、RIP SLYMEなどへ楽曲提供しており、近年では南波志帆“水色ジェネレーション”や、アニメ「セイクリッドセブン」のエンディングテーマ“つながるまで”を手掛けた。定評のある、メルヘンチックでゴージャスなムードを演出したアレンジのセンスは、『MUSIC』で担当した“ゾウの夢”でも存分に発揮されている。

 

▼関連盤を紹介。

左から、宮川弾の2009年作『ニューロマンサー』(cutting edge)、南波志帆の2011年作『水色ジェネレーション』(ポニーキャニオン)

 

 

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2012年05月09日 17:59

更新: 2012年05月09日 17:59

ソース: bounce 343号(2012年4月25日発行)

文/冨田明宏

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