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インタビュー

INTERVIEW(2)――オリジナル・アノラックは後追いで



オリジナル・アノラックは後追いで



――Homecomingsのアルバムを聴かせてもらって、90年代のヘヴンリィとかヴァセリンズなどを思い出しました。そういうオリジナル・アノラック・バンドは通過していない?

福富「そのあたりは後から知りましたね。最初はやっぱり2000年代のバンドを知って、そこから遡っていって……って感じです。もともと、僕と畳野さんは高校の頃、ニュー・オーダーとかジョイ・ディヴィジョンとかを聴いていたんです。いま好きで聴いているものよりももっと暗かったり捻くれてたりしている音楽が好きで。当時もギター・ポップみたいな音楽は知っていましたけど、あまりピンと来なかったというか……」

畳野「なんか普通だね……って感じでした」

福富「その後、マイブラを知ってシューゲイザーにハマって……で、ペインズとかも聴くようになったんです。そこからシンプルなギター・ポップを改めて聴くようになったんです。で、自分でもこういうバンドをやりたいと思うようになり……で、新入生歓迎イヴェントに至るわけです」

――最初からオリジナル曲指向だったということですが、どのようにして曲は作っているのですか?

福富「こういうバンドをやりたい!って呼びかけて集めたのが自分のクセに、僕が曲を全部作っているわけではなくて、何となくのイメージだけを伝えて4人でスタジオに入って、まあ、適当にパッと作ったりして(笑)。そういう感じで最初に出来たのが“Sunday”でした。で、そのまま全部で3曲をまず作って、それを新入生歓迎イヴェントでやったんです」

石田「出来上がった曲を聴いて、最初は〈こんな感じでいいのかな?〉って思いましたね(笑)」

――こんな簡単でいいのか?と(笑)。

福田「でも、コーラスとか結構ガッツリやる感じだったし、意外と大変だなとは思いましたね。で、後から“You Never Kiss”が出来たとき、〈あ、(やってて)楽しいな〉って思いました」

畳野「正直言って、最初は新歓フェスを乗り越えないといけないって気持ちが強くて、余裕なんてなかったですね。メロディーも考えないといけないし、歌詞も書かないと……って感じで、もう、いっぱいいっぱいで……こんなんでできるのかな?って不安だらけでした」

――で、新歓フェスの手応えは?

福富「や、もう、余裕がなくてあんまり覚えてないですね(笑)。外国人留学生が喜んで踊ってたのを覚えているけど……。でも、結局そのままバンドが続いていくことになったんです。学内の部活のオーディションにデモを出したら1位になったんですよ」

――おお、それはすごい!

石田「5、60人くらいの部員で投票して……」

福富「で、僕らが1位になったんですよ(笑)!!! で、さらに〈いつまでも世界は〉という京都の町中でやっているサーキット形式のイヴェントにも、精華大からも誰か出てって言われて僕らが出たりして……なんだかんだでバンドが続いていったんです。その〈いつまでも世界は〉のときが大学以外で人前でやった始めてのライヴだったんですけど、そこでPAをやってくれたのがライヴハウス、nanoの店長でもあるもぐらさんで。気に入ってくれて〈ウチの店にも出てよ〉ってことになって出たんですけど、それを観にきてくれたのがSECOND ROYALのオーナーの小山内信介さんだったというわけなんですよ」


カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2013年06月12日 18:00

更新: 2013年06月12日 18:00

インタヴュー・文/岡村詩野

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