インタビュー

禁じ手なしの4つの布石



『PARALLEL LIVES』 Dynamord(2009)

いまも高い人気を誇る“Isolation”を冒頭に据えた初作。技巧派同士の初期衝動が火花を散らすプログレッシヴな曲展開とドライな音の質感にはポスト・ハードコア的な感触が。ライヴ感のある録音がエモーションを生々しく伝える。

 

『Sands of Time』 Dynamord(2010)

骨太なドライヴ感を備えた先行曲“Around the Clock”を筆頭に、細かい意匠を散りばめながらもよりキャッチーに開けた2作目。ラストには、後のミニマル路線を垣間見せつつ重声コーラス&轟音で感動の大波を引き寄せる“Palm”も。

 

『echo』 Dynamord(2011)

初の日本語詞やプログラミングの導入、随所で顔を出すアフロビート風のトライバルなリズムなど、新機軸が目白押しの“Chain reaction”が圧巻。エレクトロニック・ミュージックにインスパイアされたであろう、トリッキーな音色も顕著になった3作目。

 

『Silver Sun』 エピック(2012)

電子的要素や音数は控えめに、バンド・サウンドと改めて向き合った4作目。磨き抜かれた音色、多彩なフレーズのループから4人が一斉に牙を剥くダイナミックなアンサンブルまで、過去3作での試みをほぼ4人のパートのみで表現している。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2013年07月22日 19:30

更新: 2013年07月22日 19:30

ソース: bounce 356号(2013年6月25日発行)

ディスクガイド/土田真弓