アーティストが各テーマに沿ったお皿（CD）を紹介する連載!! SISTER JET〈第4回〉!!!
[ 今月のテキスト ] LIGHTNIN' HOPKINS 『His Blues』 Ace
中学生から高校生に変わる時というのは、ただひとつ歳をとるということ以上の何かがありますね。
大きな大きな人生のステップアップを感じるというか。
イケナイ大人に近付いてしまったというか。
あんなことやこんなこと、いーっぱいやりたいんだぜ!
だってもう高校生だものって。
わたくし個人的に高校へ入学していちばん嬉しかったというかやりたいなと思っていたのは、もちろんかわいい初めてのカノジョとぎこちない初めての……だったのですが、そんなものは叶うわけもなかった……。
その他にも髪の毛を染めようとかいろいろあったけど、単純に〈バイトができる!〉というのは嬉しかったなあ。
切なくてすまん。
とにかくギブソンのJ-50というアコースティック・ギターが欲しかった! それは、他の誰でもない、ライトニン・ホプキンスが使ってたから。
誰かに貸してもらったきったないヴィデオテープから流れてきたのは、白黒のきったない映像。そしてイカしたJ-50を豪快にかき鳴らし、しゃがれ声でブルーにキメるきったない黒人のおっさん。
ザッツ・ライトニン! まさに〈稲妻〉に撃たれた高校2年生のおれ。
本当にこんなにかっこよくてグルーヴィーなカントリー・ブルースを聴いたことがなかったから、一発で大好きになった。
おれが欲しいのはあのギターだ!
あいつでおれもブギーをザクザク刻んでやるぜ!
そう思い立って夏は工場で梱包のバイト、スーパーの棚出しなどいろいろやったけど、結局、リハ代やらなんやらで消えてしまってとても買えなかったな。
こないだ出たこのアルバムは40年代から70年代手前までの美味しいところだけをとったとても良いアルバム。
さすが安心のPヴァイン! おすすめですよ。
P.S 実は去年、やっとこ憧れだった62年製のJ-50を買えたんだ、24回払いで。ザッツ・ライトニン! ザッツ・ブルース（泣）。
PROFILE／SISTER JET
WATARU.S（ヴォーカル／ギター）、SHOW SKB（ベース）、KENSUKE.A（ドラムス）から成るレペゼン福生の3ピース・ロック・バンド。最新シングル“キャラメル フレーバー”（felicity）を引っ提げて、この夏は全国各地のフェスとか、フェスとか、フェスとかに参戦中。さらには11月から12月にかけての全国ツアー〈DECEMBER'S JETBOY TOUR（AND EVERYBODY'S）〉も大決定! ファイナルは東京・日本青年館のワンマン・ライヴです!! その他のブランニューな情報については、オフィシャルサイトをご覧ください。
