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バッハの自筆譜に基づいたグリュミオーのバッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲がLP復活!

グリュミオーのバッハ

グリュミオーがバッハの自筆譜を用いて録音した
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全曲

ベルギーの名ヴァイオリニスト、アルトゥール・グリュミオー(1921~1986)はバッハ(16851750)と同じ誕生日、321日に生まれたことを終生運命的であると感じていました。彼はバッハのヴァイオリン作品を協奏曲、室内楽曲、器楽曲とすべてレパートリーとしていましたが、196061年に、この無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全曲を録音した際のエピソードは非常に興味深いものがあります。グリュミオーはこの曲集を録音する際、過去の名ヴァイオリニストによる校訂版を用いることなく、バッハの自筆譜のファクシミリを求め、それをもとに一音符も変更することなく演奏しました。これは当時としてはたいへん珍しいことで、彼はそのことを示すために、初出レコードのジャケットに、バッハの肖像画でも自らの肖像写真でもなく、わざわざ同曲集のバッハの自筆譜を用いたほどでした。

また、使用ヴァイオリンについても以下のようなことが判っています。グリュミオーのデビューの頃はアメリカの銀行家から1715年製ストラディヴァリウス「ティティアン」を貸与されていましたが、1957年にベルギーのルノア伯爵から貸与された1727年製ストラディヴァリウス「ジェネラル・デュポン」に切り替えました。この楽器はグリュミオーが使用していたことで、彼の死後は「ジェネラル・デュポン=グリュミオー」と呼ばれ、約3億円の価値があるとされています。現在は中国人の資産家の所有となり、ドイツの名ヴァイオリニスト、フランク・ペーター・ツィンマーマンに貸与されています。

グリュミオーは1971年にオランダの楽器商から1744年製のグァルネリ・デル・ジェス「ロゼ」を購入し、ストラディヴァリウスと併用していました。このバッハの録音はそれ以前の1960~61年なので、間違いなくストラディヴァリウス「ジェネラル・デュポン」での演奏、ということになります。自筆譜を尊重したグリュミオーのバッハに捧げつくした演奏が、独特の明確で艶やかで輝くばかりの音色とともに聴き手に迫ってくる名盤です。オリジナル・アナログマスターから独エミール・ベルリナー・スタジオでマスタリングされ、独パラス社で180グラムLP盤にプレスされた今回の3枚組は、まさにコレクターズアイテムと呼ぶに相応しいものと言えるでしょう。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲

[LP 1]
Side 1:
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調BWV.1001
Side 2:
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番ロ短調BWV.1002

[LP 2]
Side 1:
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番イ短調BWV.1003
Side 2:
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番二短調BWV.1004

[LP 3]
Side 1:
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調BWV.1005
Side 2:
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調BWV.1006

アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)
録音:1960、61年(ステレオ)
マスタリング:ライナー・マイヤール(エミール・ベルリナー・スタジオ)
180gLP盤プレス:パラス(ドイツ)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : 高音質(クラシック) クラシックLP

掲載: 2019年04月25日 00:00