ソニック・ユース音楽の青春ミステリー『消えたシモン・ヴェルネール』
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2010年のカンヌ映画祭「ある視点」部門で上映され、世界の映画ファンの間で話題に上がりながらも、日本では2013年12月についに一般公開された『消えたシモン・ヴェルネール』。
今や、若者たちを描く映像のスタイルのひとつとして確立した、ガス・ヴァン・サントの『エレファント』を彷彿とさせる構成の中で、ソニック・ユースが手掛けた美しくワイルドで幻想的なサウンドが響く。ソニック・ユースのサウンドは、彼らの世界とフィルム・スコアの世界を行き来し、乾いた美しさが、映画全体を支配する…
監督は、本作が初劇場長編となった、ファブリス・ゴベール。撮影を『ネネットとボニ』や『ガーゴイル』などのクレール・ドゥニ作品や、アンドレ・テシネ『かげろう』などのアニエス・ゴダールが担当、衣装デザインをミア・ハンセン=ラヴの『グッバイ・ファーストラブ』のベスザビー・ドレフュスが担当。
トリッキーな構成で練られた世界は、見返すほどに新しい発見がある、まさに新しいカルト・ムーヴィーである。
関連作品では、『エレファント』を思わせるスタイルで話題となった他作品、アニエス・ゴダール担当作品、ソニック・ユース音楽担当作品などを紹介。